ツイッターで話題の漫画が完結した。
なんていうか…子供がこんなエグいお話理解できるんか…?
ってなったけど…
どーなんっすかね。
子供達の凄惨な現実をガン無視して
いつもハッピーなタコピーの
「躁防衛」には
悲惨な現実に幻想の力で果敢に立ち向かおうとして斃れる
悲劇のヒロイン
「ダンサー・イン・ザ・ダーク」のビヨークや
『ダンサー・イン・ザ・ダーク』をネタバレ解説!最後の字幕の意味とは【考察】 | ciatr[シアター]
「ライフ・イズ・ビューティフル」のコミカルなパパ
彷彿してイラつきました。
物語の「子供達」がタコピーボコりたくなる気持ち
めちゃくちゃ分かる。
時間をもどす「やり直し」の「お話」は
「あんな事しなければよかった…」
という後悔に苛まれる
「強迫神経症的幻想」というのが
精神分析学的には定石です。
同じ事を繰り返す「強迫観念」といえば
王殺害の罪悪感に慄き
血糊のついた手を洗うマクベス夫人のように
バイキンがついたら死んでしまう
とばかり一心不乱に手を洗うキレイ好き
という印象がアリます
が
実は
「小さな事」で根源的な「死の不安」が喚起されてしまう
「不安神経症」に分類されます。
子供は「衝動的」なモノです。
後先考えずに「間違い」を犯しても
「大丈夫」と思えるならば
「あんな事しなければよかった…」
と自責の念や強迫神経症の地獄に堕ちる事もありません。
が
怒られても「大丈夫」な
深い人間関係を築くこともできず
嫌われる事を恐れる
「幼稚」なオトナが蔓延するジャパンで
衝動を規制することのできない子供達は
常に「些細な事」で叱責され
「取り返しのつかないヒドイ事」をする恐怖に慄いている。
とダークな日本の漫画読んでると感じます。
「タコピーの原罪」では
「罪」を犯した無垢な子供達は
幾度「繰り返し」ても救われる事はありません。
が
「救い」は「お話」の中にありました。
という
心理療法的なお話でした。
タコピーの「原罪」というタイトルは
ぷよぷよ愛苦しい善意のタコピーが
「救い」のない「原罪」を負っている事を示唆します
が
旧約聖書のアダムとイブや
ギリシャ神話のエディパスのように
知ってはならないモノを「知ってしまう罪」ではなく
己の罪を忘却し
回避しようとする「罪」なのでは…
と感じます。
が座右の銘な私的には
タコピーの「原罪」は
「純粋無垢」に相手の暴力を許容する「優しさ」
相手の暴力を「見てみないふり」する「善意」*1
って事だよな
としみじみさせられるエグいお話でした。
どんよりしたいダークな皆様にオススメです。
しかし
…
女児のダークな破壊性に直面して男児が「無能」な「お話」が
「少年誌」で消費されるってのも…
「母」の暴力に徹底的に無力な「息子の病」が蔓延する
ジャパンだよな。