精神分析のススメ

1970年代のNYCで一世を風靡したヒップな精神分析の啓蒙をめざす狂気専門家のブログです。

【キャンセル・カルチャー】の狂気 と ウィル・スミスの罪悪感

アカデミー賞授賞式でクリス・ロック殴った

ウィル・スミスがキャンセルされるらしい。

tweetsoku.com

 

ホンマか。

ってなった。

 

卑属語満載なラップで90年代風靡した憤るエミネム

「ウィル・スミスは(卑属語ナシの)キレイなラップで売れてるよ

ってそれがどーした

スミスなんてXXだ

グラミーなんてXXだ」

 

www.youtube.com

 

とクダ巻くほど「クリーン」なイメージだったウィル・スミスが一体どーしたんや…

ってなりました。

 

アカデミー賞の動画見たけど

クリスが「強い妻の尻に敷かれる夫」ネタの流れで

「ジェイダ、

軍隊に入る為に頭剃ったヒロインが無双する(?)

娯楽超大作映画の第二弾で君が抜擢される事が愉しみだよ」

という冗談かました直後

ジェイダの呆れ顔と

聴衆と一緒に笑うウィル・スミスの映像が一瞬入って

その直後に壇上のクリスをウィルが平手打ち

という不可解な一連見て

私は

ウィルは聴衆と一緒に自分も笑った「罪悪感」からクリスを打った

と思った。

 

一緒に見てた私の家族は

いや、ウィルのパフォーマンスは「有毒な男らしさ」の「誇示」でしかない

と言ってて

米の反応も家族の意見を反映してる。

 

ハゲ罵倒が政治家からも出る身体イジリのイジメが蔓延した

美しいジャパンのツイッタでは

病気を揶揄する冗談はイジメと同じで許容されるべきではない

という意見が目立つが

米ではクリスの冗談が「差別的」だとか「イジメ」だ

という論調は目立たない。

てか

クリス・ロックが「不適切」なら

攻撃性爆高なスタンダップの冗談は一切禁止という

言論の自由剥奪する恐怖政治になるだろう。

 

ウィル・スミス受賞作の「ドリーム・プラン」は

(胸糞悪いので観てないが)

女子テニス界に20年間に渡って君臨したヴィーナスとセリーナの

「強い父」リチャードを「理想化」する

悪趣味な映画だ。

 

「愛する妻を護るため」という自己陶酔(狂気)にかられて

クリス・ロックを殴った

ウィル・スミスをキャンセルするなら

ハリウッドは今までの

「愛するモノを護るために正義の鉄槌下す」男達の

「有毒な男性性」を

ロマンチックでヒロイックだ

と持ち上げてきた自分達の「罪悪感」を省みる必要がアル。

 

と私は思う。

 

それにしても

笑っておいてクリス殴ったウィルも

賞あげてからキャンセルするアカデミーも

見事に「同じ」過ち犯してるよな。