精神分析のススメ

1970年代のNYCで一世を風靡したヒップな精神分析の啓蒙をめざす狂気専門家のブログです。

【ゴールデンカムイ】変態(その1)クライマックスとゴールデンシャワーと3P

無料公開が終わる前にもっときちんとした(?)記事が書きたい

と思ってイロイロ検索してたら

(うちのグーグル様によると)

ゴールデンカムイ 宇佐美」で検索する人が多いらしく

 

宇佐美で上がってきた記事の一つにこんなのが

TVアニメ「ゴールデンカムイ」変態だからカッコいい? 第三期放送前に厳選エピソードをおさらい【ラッコ鍋】【江渡貝くん】 | アニメ!アニメ!

あって

変態な登場人物は確かに多いし

宇佐美が「活躍」する第239話はかなりキテたけど

お話的に「変態」なのは

断然「再会」の第188話やろ。

 

と思ったので書いてみる。

 

「性欲」は「生欲」である(みたいなこ)と言った

フロイト教授も「変態」についてイロイロ考察している。

 

「欲動」の目的とは生殖活動に付随する「快楽」である

 

とは云うものの

フロイト教授は「欲動は対象を選ばない」と考えていた節もあり

幼児性欲の考察では

デフォルトは生殖できない相手でもオッケー

(みたいな事)云ってる。

 

デフォルトは目的がカオスな欲動でも

「健全」に育つと「健全」に生殖を求めるようになる

ハズだが

「充足」が困難だったり「不可能」だったりする

「傷」が生じると

欲動は傷の原因に「固着」し

本来の目的から「逸脱」し

倒錯してしまう。

 

フロイト自身は

その「逸脱」自体が「精神病」ではなく

「逸脱」が

自他に「羞恥」や「罪悪感」を筆頭とする

「不愉快」を喚起するが故

社会生活に支障をきたすのが

「変態」の「神経症」たる所以だ。

と考えていた。

 

と私は思ってる。*1

 

「変態」の基本はとりあえずそれくらいにして…

第188話の「傷」に迫ってみる。

 

お話は祝福すべき「再会」が

生死の危険を孕む「不安」に満ちたモノであることを示唆する。

 

獣を屠り脳みそだって啜るくせに

「人」は殺さない「無垢な少女」は

殺らねば殺られる究極の状況で

尾形を殺ってしまう「罪」に慄き

殺戮を生業とするヒーロー杉元は

己が殺るべき尾形の命を救い

少女の「無垢」を護る。

 

悦ばしいはずの再会だが

「危機」は再び訪れる。

 

「離れない」のだ。

 

分離不全が

生死に匹敵する「危険」である事を如実に露呈する

秀悦な展開だと思う。

 

 

多淫をアッピールしてるけど

オトコなんだかオンナなんだかよく分からない

白石の

ゴールデンシャワー*2をお話の「クライマックス」

にするってのは余りにも「変態」すぎるやろ…

 

ってなった。

 

余談だが…

砂金を見つける第287話で

井戸の「二人」の間に白石が割りこんで

黄金が降り注ぐ*3シーンにも

「二人」では「クライマックス」できない

深淵な母子癒着の闇を感じた…

 

「二人きりで分かちあう愉悦」への「不安」が

三者の乱入で霧散し

高揚が極限に到達するパターンには

3P性癖も感じる。*4

 

何はともあれ

「今のジャパンの子供達」が抱える

母子分離不全と「羞恥」の軛は重い…

ってなった。

*1:そう思ってない人も多分居るとは思うが…

*2:トランプ元大統領の性癖として有名(?)です。糞尿固着は「羞恥」の「傷」と、痴呆や統合失調症にも顕著な「原初的狂気」を示唆します。

*3:フロイト教授は金はクソの象徴と云いましたが…ゴールデンカムイは美味しいオソマ(クソ)とか…肛門期固着スカトロ嗜好炸裂してるなーってなりますよね

*4:ゴールデンカムイの最終話で、多淫な白石は女にモテまくったウィルク(強い父)のオルターエゴだったんかっっっっっっっってなったが…