精神分析のススメ

1970年代のNYCで一世を風靡したヒップな精神分析の啓蒙をめざす狂気専門家のブログです。

規格外のお葬式をした

母が突然いってしまった。

 

びっくりした。

 

とはいえ、4年前にガンで胃をとっていて

夏会った時もやせ細って

しんどそうで

8月初頭から入院して

ガンが再発しているだろう

とは聞いていたのでそれなりの覚悟はできていた。

 

つもりだった。

 

が、びっくりした。

 

母は弱音を吐く人ではなかった。

 

入院直前まで

元気に(?)歩いて

運転もしてあちこち行っていた。

 

大腸が閉塞して食べられない事がネックなので

人工肛門をつけたら退院しましょう。

との事で

彼女の相方も在宅で緩和ケアする気満々だった。

 

内視鏡で30分で終わるはずの手術が

開腹で5時間近くかかったにも関わらず

術後は良好で

歩けるし食べれる

とご機嫌だった矢先に。

 

夕方電話で彼女が旅立ったとの連絡が入った。

 

そんなハズない。

 

と思うと同時に

 

ああ、来るべき時が来たのか。

 

とも思った。

 

せっかく3時間もかけて

手術したというのに

お医者さん達もさぞかし不毛な気分だろう

 

とも思った。

 

思えば私は物心ついた時から

常に

母が行ってしまう事を想定して

身構えていた。

 

母と喧嘩すると

即座に

誰をどのように頼るか

シュミレーションする子供だった。

 

学生結婚した母は

父と3歳の私を置いて

大学の後輩と出奔した。

 

2−3日で帰ってきたわよ。

と彼女は云う。

 

父曰く

2−3週間は戻ってこなかった。

らしい。

 

真実は人によって違うものだ。

 

何があったのか

私は覚えていない。

 

すったもんだのあげく

母は件の後輩と再婚し

私は母と東京で暮らすことになった。

 

若くしてできちゃった結婚した母は

東京で

やりたかったことを

思う存分やろうとした。

 

平日は

私を延長保育に預けて

工芸の専門学校に行き

週末は私を連れて

美術館や

鬱々とした欧州映画を観に

映画館に通い

都会生活を満喫した。

 

小学校に入るか入らないかのタイミングで

連れて行かれた

フランス映画3本立ての

ゴダールの5月バカのラストシーンは

今でも鮮明に覚えている。

 

米のセラピストに

そんなキワドい映画を子供の君にみせるのは

児童虐待

と云われた。

 

実際

一人でも平気になると

退屈なオトナの映画に連れて行かれても

ロビーで本を読むようになった。

 

スーパーの入口で母を待つ間

迷子に間違えられて

店内放送されたこともある。

 

昭和の緩いスタンダードでも

放置と見做された

ということだろう。

 

母は

貴方を信頼していたからこそ

何でも好き勝手にやらせた。

と云った。

 

母の知り合いには

私を甘やかしすぎだ

と忠告する人も

沢山居たらしい。

 

実際甘やかされていたと感じる。

 

彼女が私を甘やかしたのは

罪悪感からだと思う。

 

私は母の後輩が嫌いだった。

 

母の友人が

私は賢い子供だった

と感心したエピソードを聞いたことがある。

 

3歳くらいの私は

母と母の友人と後輩が居る前で

母の後輩は好きだけど

彼はお父さんではない。

みたいな事を言ったらしい。

 

幼いながらも

母の愛人に気を遣いつつ

父親とは見做していないと釘を刺す

私の言語能力に感服したそうだ。

 

私が8歳になる頃

母は後輩と離婚した。

 

父とよりを戻したかったのだろう。

 

酔っ払うと

後輩とはお墓に入りたくなかったが

父とは一緒に入りたい

と言っていた。

 

私は親に容赦なかった。

 

何故離婚なんかしたんだ

詰め寄ると父も母も

表面的には

私にはすまないことをした

と謝った。

子供には分からないことだから仕方ない

本当に何が起こっていたのか

説明しようとしなかった。

 

上述の「オトナの事情」を理解したのは

私が25歳近くになって

父母がお互いへの執着を絶ってからだ。

 

母は欲望に忠実で妥協しない人だった。

 

人恋しいからこそ

みんなに惜しみなく愛情を注いだ。

 

幼かった私を

自分の身勝手に付き合わせたからこそ

私にも好き勝手を赦した。

 

私が自由にできたのは

彼女が自由で

多くの友人に囲まれていたからだ。

 

父と決別してから

母はお墓なんて無駄だ

と言うようになった。

(両親のお墓参りには行っていたようだが)

 

埋めるよりも

海に散骨して欲しい

とも言うようになった。

 

よく知りもしない坊さんに読経されるのも

まっぴらごめん

とも言っていた。

 

母の葬式は全てが手作りで規格外だった。

 

晩年を共にした母の相方は

助手席に乗せた母を

シートベルトで固定して

病院から連れて帰ってきた。

 

葬儀屋免許(?)もなしで

そんな事できるんかい

びっくりした。

 

死亡診断書さえあれば

死体を搬送するのは

誰でも合法的にできるらしい。

 

規格に忠実な父には

逆立ちしてもできそうにない所業だ。

 

母はクーラーを効かせた自宅で

3日間を過ごした。

 

布団に寝ている母は

あたかもいびきをかきそうだった。

 

看護師さんと会話中

返事がないな、と思ったら

息を引き取っていたらしい。

 

苦しまず、コワイ思いをせず

安らかに逝けて本当に良かった。

 

木工を嗜む母の相方は

棺を自分で作るつもりだったらしい。

大工の友人が

ヒノキの良い香りがする棺を

徹夜で作ってくれた。

 

辺鄙なロケーションにも関わらず

東京から、山口から、四国から、

ひっきりなしに弔問客が訪れ

焼き場に向かう日には

棺を埋めて余りある花が届いた。

 

母は

友達の奏でる笙の音を聞きながら

友達の手で

友達のバンに乗せられた。

 

ドウランもぬらず

綿もつめず

ドライアイスもなしで

手作りのお棺に入った母に

焼き場の人々は戦々恐々だったらしい。

 

棺の蓋が規格外なので

はずしてくれ

と云われた。

 

最期のお別れが開棺でできてよかった。

 

サイズが規格外なので

フォークリフトで運べない

と云われた。

 

知り合いの手で運べてよかった。

 

こんな事できるもんなんだ

とびっくりした。

全てが規格外な母にふさわしい

お見送りができた。

 

晩年を規格外な相方と過ごし

多くの親しい友人に囲まれて

自由に楽しい時間を過ごせた母は

幸せだったと思う。

 

母を失うことに

身構えなくてよくなった私は

自由になれたのだろうか。

ジャニー喜多川は【サイコパス】だったのか(その1)

遅ればせながら

 

BBCドキュメンタリー「J-POPの捕食者:秘められたスキャンダル」【日本語字幕つき】 - YouTube

 

を観た。

 

この半年

ツイッタ…じゃなかった

Xジャパンで

色々な反応を見てきた。

 

 

BBCのドキュメンタリーを観たい

という気持ちにはなれなかった。

 

今更なにやってんだよ

 

という気持ちが強かったからだ。

 

私は親の方針でテレビのない家で育った。

謡曲に興味もなかったので

フォーリーブスも知らなかった

郷ひろみ

たのきんトリオ

シブがき隊

少年隊

光GENJI

くらいまではなんとなく聞いた名前だ。

 

子供心に

ピンク・レディー

「なんとなくいかがわしい」

と感じながらも好きだった

たのきんトリオくらいまでは

「キライ」とは思ってなかった

おニャン子クラブや少年隊くらいから

ヤツラ何かがオカシイと

アイドルに忌避感を感じはじめた。

 

性的虐待被害者の媚

を感じ取ってのことだったのだろう。

今では思う。

 

暴露本が出る前後だったか

ジャニーズ性的虐待のウワサを聞いた時も

 

アイドルなんて

オトコもオンナも変わんねーな

 

としか思わなかった。

「かわいそう」とも思わなかった。

 

性的搾取されることが

明白に「分かっていて」

業界に入ったヤツラに同情の余地はない。

 

と思っていたからだ。

 

慢性的トラウマや複雑性PTSD

といった精神疾患

児童(性的)虐待や放置の密接な関連を学んだ今では

 

neofreudian.hatenablog.com

 

そうは感じない。

 

 

安易に「加害者が悪い」とは

今でも言えない。

 

性暴力の加害者で

自身も凄惨な

心理的、肉体的虐待の被害者でなかったケースを

私は知らないからだ。

 

男児を次々と喰い物にした

「J−Popの捕食者」にも

喰い物にされた過去がある。

 

予想を裏切ることなく

「秘められたスキャンダル」は

胸糞悪いドキュメンタリーだった。

 

Xジャパンでウヨウヨしてる

愛国者が怒るのも分かる。

 

日本社会の醜悪さに

果敢に体当たりするガイコクジンを目の当たりにして

私も憤りを感じた。

 

今まで

「みんな」が

オカシイと感じながらも

看過してきたことを

何故今更。

 

今まで

誰が声を上げても

どうにもならなかったのに

ガイコクジンのお前に

何をどう「変える」ことができるというのだ。

 

子供の性器を弄って口にしたり、

肛門性交に及ぶことは

「悪い」ことだけど

タレントを「可愛がり」セイコウさせた

ジャニーの功績は素晴らしい

「清濁併せ呑む」日本の「凡庸な邪悪」は

 

画面の向こうの

 

ウケ狙いで「ジャニーさんはゴッド」というカス

ジャニーズ事務所を「守る」ことに腐心するガイジン社員

カメラを止めようとする警備員

「必要以上」に子供を可愛がるエロ老人

まさぐられても「そこ(犯罪)までやられてない」というモノ

「ジャニーさんにお尻を提供しなさい」と息子のケツをひっぱたくジャニオタ母

「お世話になった」児童性的虐待加害者を「素晴らしい人」と褒め称えるモノ

死者の犯罪には「触れたくない」女性

(LGBTQの印象が悪くなるので?)「追求するべきではない」というゲイ男性(?)

カネと名声のためには老人に肛門を捧げることも「よし」とする女衒

 

だけではない。

 

「ヤリたいと望んだのだからヤられて当然」と

「気持ち悪いアイドル」達を見下した

過去の私こそが

児童性的虐待加害者を看過し

捕食者を許容する

「凡庸な邪悪」だから

「JPopの捕食者」は

胸糞悪いドキュメンタリーなのだ。

 

シカゴのミュージックフェスでKpopアイドル観てきた

なんのこっちゃ

と自分でも思う。

 

精神分析啓蒙するフロイディアンなくせにKpopかい。

 

とはいえ

文化や芸術、社会情勢も精神分析の対象だ。

 

音楽フェスもまた一興と思うので書いてみる。

あいかわらずとっ散らかるとは思うがお付き合い頂けたら幸いだ。

 

以前も書いたが

 

neofreudian.hatenablog.com

 

15歳の家族にはうつと不安で外出もままならない時期があった。

 

投薬でイライラは解消されたが

倦怠や無気力は払拭できず

何をするにも「めんどうくさい」

余程自分が興味を持てるモノでないと

「なにかやろう」

と行動に移せない状態が続いていた。

 

そんな中、彼女の友達が

「ロラパルーザに

ニュージーンズと

TXTと

ビバドゥービが出る!」

と連絡してきた。

 

友達は家族と同い年とは思えないほど

行動力も情報収集能力もアル。

 

その場でシカゴまでのフライトを調べ始めた。

 

「今のバイトの時給がこれだけだから

何時間働けば

8月までにチケットと飛行機代稼げる!」

と計画まで立て始めてる。

 

子供なので「ちゃんと」できるかどうかは知らんが

そのやる気は素晴らしい。

 

彼女の計画力及び行動力を見倣って欲しいものだ。

友達を連れて家族とロラに行く事を決意した。

 

フロイト教授が活躍していた頃

うつで精神科にかかれる程の財力がある

ハイソな患者には「旅行」が処方されていた。

 

退屈な日常に疲れ果て

自責と無気力に苛まれるうつ病患者が

人生に希望と喜びを見出すには旅行が効果的。

という医療業界のコンセンサスがあったってことだろう。*1

 

先人の知恵にあずかり

家族の無気力解消を期して

私もおよそ10万円をチケットに費やした。

 

そもそも

オルタナティヴロックと手作りアーツと

少林寺拳法披露する僧侶と

政治的メッセージが

売り(?)だった

アヴァンギャルドなロラに

ロラパルーザ - Wikipedia

カネ儲けKpopアイドルが出るって

なんのこっちゃだ。

 

因みにロラも2年位前までは

人出もこんなに多くなかったし

4日間で日本円にして20万円くらいの

あこぎなVIPチケットもなかったらしい。

 

運営が強欲になった

ということだろう。

 

最終日には公園の芝も踏み荒らされてドロドロになってた。

 

初日の8月3日は

早朝3時に起きて

シカゴへ発った。

 

朝9時過ぎにホテルにチェックインするも

部屋には入れない。

 

普通は部屋が空いてたら

入れてくれるのだが

前日満員御礼だったらしく

掃除が終わるのを待つしかない。

 

荷物を預けて近くの

朝ごはん屋さんで

朝昼兼用ごはんを食べて

ロラの会場である

グラント公園に向かった。

 

グーグルでは星4つの

評判の良い朝ごはん屋さんだったが

食べ物は高価いだけでイマイチだった。

 

税金、チップ込で日本円にして約1000円の

アイスコーヒーだけは「普通に」美味かった。

 

二度と行くか。

 

ってなったので

後3日は毎朝

アイスティーが普通に美味しくても1000円しない

韓国発のフランチャイズ*2

Paris Baguette

The Truth About Paris Baguette

に通った。

 

シカゴでは

お高いスペイン料理、お安いラーメンとメキシカン、などで外食した

2日目の夜ごはんの

学食(?)みたいなロケーションのハンバーガー屋さん

Burger Alley Chicago

Burger Alley Chicago | Best Burgers in Chicago

の Impossible Burger を除くと

食べ物は全て

味気ないのにやたら塩辛くて「ハズレ」だった

前半2日間がめちゃくちゃ暑くてキツかった。

 

睡眠不足の老体に鞭打って

炎天下の公園に向かう。

 

初日のニュージーンズ

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お目当てのステージで1時間程待って場所取りするが

混んでる

水筒は持ち込めるが

氷も水も入口で捨てられてしまう。

 

飲み物を買わせるための策略か

場内でめちゃくちゃ不味い水を

水筒に入れてもらえる

ぬるい。

 

大変だった。

 

フェスなんて元気で若い時にしか

行くもんじゃない。

 

家族曰く

ニュージーンズは可愛かったが

人混みでがっつり踊る女性ファンにボコボコにされたし

キモいジジイ(多分20代…)が居て臭かった。

そうだ。

 

疲れ果てたので

清掃が済んだ部屋に一旦撤退して

ホテルのレストランの

高価いだけで

あまり美味しくないパエリアを食べて

夜、ビリー・アイリッシュを見に行く。

 

neofreudian.hatenablog.com

 

友達はビリー・アイリッシュ

ケンドリック・ラマーも

レッド・ホット・チリ・ペッパーズも観る気満々だったが

家族はお目当て以外は観る気なしなしだった。

 

文句たらたら云われながら

又暑い中

ビリーを観るために1時間程待機。

 

家族的には

全く期待してなかったけど凄く良かった。

らしい。

 

私的には

ヨガさながらにみんなで呼吸を合わせたり

観客ジャンプさせたり

歌わせたり

環境問題に触れたり

まだ若いのに

観衆との交流がとても上手だと思った。

のと

お兄ちゃんのフィリアスが

大好きなんだなと伝わってくる絡みに

うるっときた。

 

翌日も暑い。

午過ぎからビバドゥービの場所取り。

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小さなステージで昨日ほどの人出はない。

 

近くで同じく場所取りしてる

多分家族と同年代女児と

おじいちゃんが気になった。

 

2人の間に会話が全くない。

 

せっかく特別観覧席に入れる

20万円のVIP腕輪なのに

ビバドゥービのステージは小さくて

VIPエリアがない

ので

私達庶民と一緒に暑い中場所取りしてる…

 

コアなファンが

早くから場所取りしてて

前2列くらい

ビバドゥービ以外はどーでもいい感が

にじみ出てたのが

他の演者には

ちょっと可愛そうでもあった。

 

ちゃんと盛り上げてる

ファンも沢山いたけど。

 

かぶりつきでお目当てのアーティストをみて

興奮した家族は

友達ときゃっきゃしていたが

VIPな2人は何の会話もないまま

スタスタと去って行った。

 

あんなに頑張って

2人で日本円にして40万円以上払って

おそらくは炎天下4時間以上

孫(?)に付き合った

裕福なおじいちゃんの悲哀を感じた。

険悪なムードではなかったので

彼らにとってはそれが

「心地よい」距離感なのかもしれない。

 

暑くて疲れたので

ホテルに戻り美味しいハンバーガー食べて

ケンドリック・ラマーを観に行く。

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かなり頑張って

会場目の前のホテルをとって本当に良かった…

 

家族は相変わらず行きたくない

とゴネてる。

友達はみんなに動画頼まれてるから

と行く気満々だ。

 

始まる前から家族は不安で仕方ない。

 

学校で嫌いなタイプの男児だらけでコワイ

心臓バクバクする

気持ち悪い

 

と言い出したので

ホテルに連れて帰る。

 

やたらテンション高い

(何かイケナイお薬やってそうな)

青少年だらけで

オトナの私ですら

確かにちょっと不安になる。

 

友達は一人で大丈夫と云うが

心配なので家族をホテルに置いて

私だけ又会場に戻る。

 

ラマーは

最後の45分くらいを観ただけだが

大きなステージで

前衛的なバックダンサーを従えた

黒人差別への抗議みたいなメッセージ性のある

パフォーマンスもあって

それを

い か に も

何も考えてなさそうな

白い男児達がノリノリで観てるのが

流石は能天気なアメリカン

とはいえ

ちょっと不思議だった。

 

ラマーは遅刻したらしく

終演も15分くらいオーバーしていた。

友達曰く

ロラでは演者が遅刻すると毎1分100万円くらいの罰金がつく

らしい。

たしかに他の演者は

イカゲンなメリケンには珍しい

感激するほど

きっちり時間通りに始めて終わらせてた。

 

流石は大御所ラマー

カネ汚い運営なんてクソ喰らえ

って態度が豪気だな

と思った。

 

この日は帰り道でゲロ吐いてる子供が

一番多い夜だった。

 

友達一人でホテルに帰らせないでよかった。

 

翌日は雨。

 

うだるような暑さの前日とは

うって変わって肌寒いくらいだ。

 

傘持ち込み禁止なので

ホテルでカッパを買う。

 

家族が一番楽しみにしていたTXTの場所取りで一日がつぶれる。

 

ハズだったが

 

お向かいのステージからリンダリンダが聞こえてきて

なっっつかしーっってなったので

家族と友達を放置して

ウロウロすることにした。

 

音楽フェスはお目当ての場所取りするよりも

適当に

ゆるーくいろんなトコロを観てまわるのが

私は愉しい。

 

西海岸の少女バンドのリンダリンダの名前は

きいたことがあったけど

音楽をちゃんと聴いたことはなかった。

rockinon.com

 

日本でも

10歳くらいから音楽活動するアイドルも居るだろうが

オトナがプロデュースするとはいえ

子供がこういう自己表現できるのは

アメリカンだよなー

と思った。

 

雨が激しくなってきたので

雨宿りもかねて

お子様立ち入り禁止の飲酒エリアで

フェスボッタクリ価格の

ぬるいビールと塩辛いタコスを食べて

コロラドから子供連れできてる

保護者と仲良くなって

「子どもたちだけ勝手にさせても大丈夫。

ヤツラはむしろその方が愉しい。」

とお墨付きをもらう。

 

一応家族に

「何か食べたくない?」

とメッセージするが返事も返ってこない。

 

TXTのステージに戻ろうとするが

もうファンだらけでにっちもさっちもいかない。

そもそもこの人混みで

どこに居るかも分からん。

 

諦めて後ろの方で待機する。

 

この日のTXTと同じステージの演者はみんな

TXTのペンライト(?)を振り、

スービンラブみたいなカードを掲げた女児達を相手に

いつもとは違うノリを感じていたことだろう。

 

「ママの縁故主義ボーイ」

「テイラー・スイフト大嫌い」

というメッセージ性の高いTシャツ着てた

Pardyalone

www.youtube.com

この歌は

誕生日に浮気した元カノの母親と

性的関係を持った実話を元にしたそうだが

ステージに自分の母親を上げて

感動の謝辞を述べた直後に

演る曲ですかーい…ってなった。

 

メローなトムも

www.youtube.com

 

ヨガのインストラクターみたいな

オルタナ(?)のシルヴァン・エッソも

Kpopなノリの女児の黄色い声援に面食らってた。

と思う。

 

www.youtube.com

 

家族は

「みんなTXT待ち遠しいわよね

私も彼らを観るのが楽しみ」

と言ってたフォークな

マギー・ロジャースが

気に入ったらしい。

 

www.youtube.com

 

TXTが演じる頃には

雨が上がっていて幸いだった。

 

www.youtube.com

 

ステージが始まる前から

カウントダウンが始まって

みんなキャーキャーめちゃくちゃうるさい。

 

ニュージーンズもだが

ステージの背景の映像に

凝るのはKpopの特徴だろうか。

 

今更ながら気がついたが

今回参加したKpopアイドルは

両方とも同じレーベルだ。

 

営業力がエグいのか

ロラ運営のネポティズム縁故主義)が

エグいのか。

 

しかし

上に貼ったYoutubeドキュメンタリー(?)観ても

めちゃくちゃきっちり頑張ってリハーサルしてて

全く興味ない私でも

思ったよりも時間が早く過ぎて

「あれ、こんなにすぐ終わるの?」

って感じだったので

ちゃんと楽しませてくれてる

ってことで流石だなー

と感心した。

 

家族も友達も何も食べず

トイレも行かないで大丈夫だったのだろうか…

と心配だったが

「始めてのTXTコンサート?

じゃあ良い思い出にしなきゃ」

周囲のお姐さん達に

ピザ分けてもらったり

動画撮ってもらったり

色々と手厚く面倒みてもらっていたらしい。

 

連絡先交換してた。

 

見知らぬ女子大生達よ

ありがとう。

 

この日は

走ってホテルに戻って

ロビーのトイレに駆け込んだ。

 

最終日

家族はもう観るべきものは全て観た

って感じでシカゴ観光に友達とでかけた。

 

ので

私だけロラに行った。

 

この夏

韓国や日本にも行ったらしい

Umi

www.youtube.com

とか

 

80年代のExposeとかTLCとかBangles彷彿とさせる

女の子バンド(?)の Michelle

www.youtube.com

とか

 

ハードな Big boss vette

とか

www.youtube.com

 

などを後ろの方からゆるーく鑑賞して

女子パワーに圧倒されて

相変わらずイマイチなシカゴの夜ご飯を家族と食べて

最後にレッチリ観に行った。

 

www.youtube.com

 

ワカモノだらけのロラで一体何故?

ってなったけど

創始者絡みのしがらみだろうか。

 

雨のせいかもしれないが

ラマーやアイリッシュ程の動員は

なかったような気がした。

 

客層が年寄りだからか

途中で帰る人も多かった気がする。

 

なんとなく

レッチリのみんなからも

 

こんなクソなイベント

やってられっか

 

って感じが伝わってきた。

 

のは

私の思い込みだろうか。

 

ワカモノの心を鷲掴みにして

一世を風靡したモノが

凡庸に

カネ儲けの手段に使われる

って哀しいことだ。

 

と思った。

 

家族も友達も

ロラに来てた性自認女性客がみんな

昼間っからおっぱいやおしり丸出しな

夜の出で立ち

(暑かったからか水着の人も沢山居たが…)

だったので

シカゴはクレイジーでコワイ

という印象が

しっかり染み付いてしまったようだ。

 

TXTはサイコーだったけど

暑いし、びしょ濡れになるし

立ちっぱなしで疲れたし

もう音楽フェスは行かなくてイイ。

 

という家族だが

去年は登校拒否しまくってたのに

新学期が始まってから今のところは

ちゃんと毎日遅刻せず学校行ってるので

少しはうつ脱却できてるのかもしれない。

 

この旅行の「効果」が

長く続いてくれることを祈るばかりだ。

*1:ジャパンが世界に誇るうつ病治療、患者を隔離して刺激を取り除きやりたいこともさせないナイカン療法とは真逆のアプローチですね

*2:てっきり日本人が始めたのだと思ったが…音楽も菓子パンも韓国人の方が海外進出が断然上手だ

「ひろゆき」というコンテンツは特級呪物的だと思う

とツイートしたら

脱糞民主党よりもひどいと怒られてしまった。

 

 

心にひろゆき的なモノを飼ってる自覚のある私的には

ひろゆき本人は

(あほか、と思ったり同意できない言動はしてるけど)

どちらかといえば嫌いではない。

 

ひろゆきがドロドログログロの特級呪物だ

と侮辱するつもりも全くない。

 

私が侮蔑の感情を禁じ得ないのは

ひろゆきの言動を

「おもしろおかしい」と消費する有象無象の大衆や

「カシコイ」とか「スゴイ」と持ち上げる信者達だ。

 

両面宿儺はかっこいい。

低級霊を養分にしてどんどん強くなる

超レアモノな特級呪物は私的には

ひろゆきへのリスペクトだ。

そこらへんにうようよしてる

キタナい脱糞民主党よりもヒドイだなんて

心外にもほどがある。

 

未成年がタバコ吸うのも車運転するのも酒呑むのも性交するのも

尊重されるべき「愚行」であり「自由」である

みたいなこと言ってしまう

無知蒙昧で恥しらずな口先三寸の

政治家や大学教員や弁護士がはびこるジャパンでは

厨二病から抜け出せないオトナ達が

「僕ちゃん達だってせいこうできる」

と心に抱く「お守り」が

栄光の子供部屋おじさんな「ひろゆき」というコンテンツなのだろう。

と私は勝手に思ってる。

 

ひろゆきに怒られたら困るけど。

息子を心配するお父さんへ

 

元ネタの増田は父親だった。

子どもが、小物感満載で辛い (hatelabo.jp)

キツイ。

 

父親が息子を心配して「小物感」にやきもきするのは仕方ない

垢の他人が言うことではない。

 

中学生に「弱者男性ルート」の「呪い」をかけた元ツイ主は

自分が畜生道まっしぐらな自覚があるのでまだ「救い」があるが

安易にイイねしたツイッタ民には

己の「凡庸な邪悪」さを噛みしめて欲しいものだ。

 

自分の子供が「みんなに愛される」事を望むのは

親として当然だと思う。

 

「正しい」ことして嫌われる息子を

「卑怯モノ」と感じてしまうのは

親子共々キツイだろうと思った。

 

大物になろうとして失敗する息子を

責めてしまう「気持ち」の背後には

古い「傷」と「許せないモノ」が潜んでいる。

 

自分も息子も愛せるよう

己の心に潜む「許せないモノ」を

手放すことができる日が近い事を祈る。

 

それにしても学校の対応がクソすぎ。

ってはなった。

 

ルールとはみんなが安全に幸福に日常をすごすために守るものだ。

ルールを守ることでいじめが憎悪するなら

本末転倒やろ。

うんこな問

ツイッタジャパンの

医者のたまごの職業倫理の欠如に慄いた

前回の続き(?)です。

 

neofreudian.hatenablog.com

 

ツイッタジャパンの医者の倫理の破綻は

患者の気持ちを慮れず

共感の欠如を正当化する

自己愛性サイコパスな「個人の問題」ではなく

医療「教育の問題」でもある。

 

と感じたので

ツイッタで共有された「医師国家試験」の問題にモヤったトコロを書いてみます。

 

クソな医療教育でも

多くのお医者様は誠実です。

リアルな日本の医療者は真面目で丁寧でクオリティ高いです。

入院するなら米より断然日本です。

 

という事を踏まえた上で毒づきます。

 

25歳の女性。

異性関係や職場の人間関係のトラブルがあるたびにリストカットを繰り返すため母親に伴われて精神科を受診した。本人はイライラ感と不眠の治療のために来院したという。最近まで勤めていたという職場は、複数の男性同僚と性的関係を持っていたことが明らかとなり居づらくなって退職した。親しい友人や元上司に深夜に何度も電話をかけるなどの行為があり、それを注意されると、怒鳴り散らす、相手を罵倒するなどの過激な反応がみられた。相手があきれて疎遠になると、SNSで自殺をほのめかし、自ら救急車を呼ぶなどした。一方、機嫌が良いと好意を持っている相手にプレゼントしたり、親密なメールを何度も出したりするなど、感情の起伏が激しい。

 

この患者にみられることが予想される特徴はどれか。

 

a. 繰り返し嘘をつく

b. 第六感やジンクスにこだわる

c. 慢性的な空虚感を抱えている

d. 完全癖のため物事を終了できない

e. 自分が注目の的になっている事を求める

 

感情の浮き沈みが激しく波乱万丈な人間関係の

境界性パーソナリティ障害」の

「本質的な特徴」として

「慢性的な空虚感」が「正解」ってことだろうが

「予想される特徴」なら

全部アルアルやがな💢

となる受験者の苛立ちが

「国試に変態女子現る」という

医者を目指すモノにあるべからざる

軽言の背景にアルのかもしれない。

 

はっきり云って

クソ問だ。

と思った。

 

境界性を筆頭に「性格障害」とか「人格障害」と云われる

精神障害は「認知の歪み」が原因で

円満な人間関係を継続できないが故

社会生活に支障をきたす「パターン」の分類である。

 

精神分析の主祖フロイト

自主的に求めることがなければ

何も手に入らない

「求めよ。さらば与えられん」

ユダヤ系欧米人だ。

 

神経症」とは

「求める」ことに葛藤がありすぎて

幸福になれない人である。

みたいな事をいった。

 

蛇(性欲)にそそのかされて

禁じられた知恵の木の実*1を神の庭から盗んだ

アダムとイブの「原罪」が浸透する欧米で

求めることの葛藤

と云えば

性欲にまつわる葛藤だ。

 

故にフロイト教授が

葛藤の根源に

父のモノである女(母)と王国を手に入れた

せいこう(成功、及び性交)の罪悪感に慄き目をつぶすエディプスの悲劇が

精神疾患の根源的葛藤である

と云ったのも

当然と云えよう。

 

ところが

ギリシャ神話や聖書よりも

ブッダ八百万の神様と孔子なジャパンでは

 

「求めることはわがままで悪いこと」

「与えられたモノに文句を云わず感謝して喰え」

とばかり

 

「父のモノ」が欲しい5歳児の

「能動性」やてぃんへの興味関心よりも

乳幼児期に遡り

「母のモノ」に関する

「受動性」やおっぱいへの執着、及び貪欲が

葛藤の根源にある。*2

 

と常々感じる。

 

境界例の「慢性的な空虚感」が

(過干渉で支配的な母親への)

愛情飢餓に端を発すること

その飢餓感が故

(母のモノである無関心な父の)承認を求め

自分のモノになる可能性がないオトコ達の性愛を求め

性暴力被害のトラウマや不倫の沼にハマる

という「病因」に踏み込むこともなく

治療方針も問わない設問は

医者の卵の間に偏見を増長するだけなのでは…

と不安しか感じられない。

 

「キレイな境界例

という反応にも

ものすごい異和感があった。

 

ガチにドロドロの境界例患者さんには

病院につれてきてくれる「優しい」母親は居ない。

 

たとえ自分にとって「恥ずかしい」

キチガイ売女な娘をどうにかして欲しい

分離不全自己愛性「毒母」でも

ちゃんと娘を病院に(遅すぎとは云え)つれてくる

ということは子供の健康と幸せをどこかで祈る

Good enough な母なのだ。*3

 

だからこそ子供は愛着する。

 

 

その愛着が故母子共に混乱に苛まれる。

 

凄惨な暴力に苛まれる

ガチ境界例患者さん達に

病院につれてきてくる母は居ない。

 

前回の街録chに出てくるような人たちのことは

ご存知ないのだろうか。

 

自分が「見えてる」モノだけが

「キレイな症例」と思い込んでる

ジャパンのトンチンカンな精神医療者が

児童性的虐待を看過し

砂絵を処方しているのでは

精神医療への信頼感が全くなくなるのも当然やろ。

となる。

 

メンヘラ(境界例)が「エロい」(多淫)という

大衆の偏見を

精神医療業界が容認している

という状態にも危機感を覚える。

 

人格障害の根幹は

「内的体験の歪み」から対人関係に支障をきたすことであり

その「支障」には一定のパターンがある。

 

例えば

境界例と自己愛性が

お互いの

寂しさの暴力性と

相手をこき下ろすマウンティングの暴力性

に依存し

サイコーとサイテーが目まぐるしく交代する

不安定な関係を維持することはめずらしくない。

 

多淫が寂しさの暴力である

という意味では設問の描写は「正確」かもしれない。

 

出羽守根性で失礼するが

米で「多淫」が病と見做されるのは

本人が問題と見做し

「性依存症」として治療する場合や

双極性の「躁」状態で

「性格障害」の範疇ではない。

 

自傷行為や他者への暴力的行動が

「見捨てられる」恐怖に駆られるが故である

という「内的経験」の描写や

その「見捨てられる恐怖」が生育過程で

如何に歪んで増長したのか

更には

寂しさに駆られて暴力的になる傾向のある患者の治療には

どんな困難が予想され

どんな治療が有効か

という事も問われないジャパンの医師国家試験って

どうなの?

 

と呆れて毒しか吐けない。

*1:「木の実」だから貪欲とか食欲が原罪でもよさそうなもんだが...何故か性欲になるんだな

*2:「父」の黄金を求めて闘う子供たちのお話「ゴールデンカムイ」も根源的な葛藤は性欲ではなく「飢餓」でした。

 

neofreudian.hatenablog.com

 

*3:リスカ…するような25歳は10代からやってるよな…なんで今更…