精神分析のススメ

1970年代のNYCで一世を風靡したヒップな精神分析の啓蒙をめざす狂気専門家のブログです。

統合失調患者は警察が病院へ連れて行くべきなのか

https://www.hamaren.com/entry/20190724/1563978600

 

はまださんが(はてな運営に消されてしまったそうですが…

「警察は頭のオカシイ人を病院へ送致した方がいい」

という記事を書かれたので

 

一応 

https://neofreudian.hatenablog.com/entry/2019/07/22/194044?_ga=2.255959753.392355047.1563992629-699501326.1533073212

この記事の続きです

 

警察が精神医療と連携することは

必須だと私は考えます

 

ヘビーな精神疾患は専門外なので…

薬物過剰摂取で救急に行った*1

話しか聞いたことない私の

ざっくりとした印象では…

 

はまださんの言われるように

統合失調患者さんを「強制的に」

連れて行かなければならないような段階まで

病気を放置しておくと

高確率で誰かが死ぬんじゃないか

と感じます

 

警察に救急エスコートされて

初めて統合失調の診断を受ける人は大抵(当社比)

アブナイ人がいるからどーにかして

と通報されるような「アブナイ人」側ではなく

身の危険を感じるからどーにかして

と通報する「脅(おびや)かされる市民」側です

 

被害妄想の始まりはそんなもんです

みんな怪しい…

誰か(清く正しい正義の味方)に守って欲しい

と思えるうちに

治療を開始するべきなのです

 

警察では

こーゆー感じで110番してくる人達は

なだめすかして病院へレッツゴー

という訓練を受けているのだと

私は信じたい…

 

余談ですが

米に住む私は

警察にエスコートされて病院に行ったケースは

白人しか知りません

 

有色人種だと状況がエスカレートして

速攻刑務所行きか

殺されちゃうんだろうなー

と…

もんにょりしながら話聞いてます

 

ここ10年では家庭内暴力

(絶賛境界例な)奥さんが殴る蹴るで

(どMな)旦那が耐えかねて警察に電話するも

旦那が刑務所に行くケースも沢山あるし…*2

 

暴力と精神疾患の関連は

警察でもきちんと教育されて欲しいモノです

 

因みに

「こいつヤバすぎどーにかしてー」

と患者を救急病院に連れてくるのは

警察がエスコートしてくるケースよりも

友人家族が連れてくるケースが多い(印象)です

 

因みに

被害妄想全開で暴力的になる統合失調症患者さんは

極稀です

 

迫害妄想を呈さずに

純粋に(?)支離滅裂だったり

辻褄が合わないことをしたり

症状が進むとカタトニアといって

身体が動かなくなる方もおられます

 

通常彼らは人間関係の軋轢を忌み嫌い

独り静かに暮らすことを好みます

 

とにかく

自分でも何かがオカシイと思わんか?

そんな疑心暗鬼で毎日を過ごすのは

あんたも大変やろー

と説得して

本格的に被害妄想が膨らむ前に

早期治療することが大切です

 

その為には

彼らが助けを求める相手(警察)がきちんと

「私にはあなたを助けることは無理ですが

医師ならきっと助けてくれますよ」

と対処できること

そしてその為には

精神医療への信頼を育むことが

必要なのだと私は信じています

 

精神疾患は「不治の病」ですが

医療介入することで

壊滅的なダメージを回避することは可能である

という希望的観測が

楽観主義なアメリカンの間では圧倒的です*3

*1:精神疾患に対する意識高い当地でも

泥酔昏迷で速攻病院には普通はなりませんが

*2:旦那がどMなケースだと

Restraint Order といって

今後相手の半径100mに近づいてはいけません

近づくだけでしょっぴきますよ

というお達しが警察から出ているにも関わらず

モトサヤに納まってたりしてます(白目

*3:とは言え…

某精神医療学会の迎賓で

映画のモデルにもなったノーベル経済学賞受賞した数学者の

講演を聞いた時には

強迫神経症的にイミフな話を延々と続けられて

皆さん退屈でご多忙なのも分かるけど

聴衆半分くらいガタガタ席を外して

めちゃくちゃ失礼だった…

彼は社会生活を潤滑(?)に営めて

ノーベル賞まで取ったのですから

一応治療が大成功したケースと言えましょうが…

彼が「治療」によってうけたイタミへの

やるせない「怒り」を

襟持ち正して聞くこともできない

「治療者達」は

恨まれても仕方ない…

という印象だけが残りました