精神分析のススメ

しがないメンヘル職人です。70年代のNYCを風靡したヒップな精神分析の啓蒙をめざしております。

フロイディアン失格 な 【エディプス・コンプレックス】論

 

というツイートを先日したのですが…

 

よくよく考えてみると、

精神分析や、フロイトの理論に

拒否反応を示す方々は、

上記でRTしたツイートのように

 

精神的苦痛、及び、

狂気は、とりあえず、

何でもかんでも

エディプス期、

肛門期、

口唇期固着のせいにすれば

話は納まる。

 

ですとか…

 

大野左紀子氏が引用されている

女をモノ扱いするのは男の仕様、あるいは男の性の脆弱性と所有欲について - Ohnoblog 2

斎藤環氏の様に

 

フロイトの提唱する欲望(リビドー)とは、

根源的には「『支配するモノ(男)』と

『従属するモノ(女)』の間に否めない

『差異』を求めるモノである。」*1

 

という、

 

欧米の植民地支配政策や、男女の歪な関係性を、

欲動っちゅうもんはそんなもんやがなー*2

とばかりにあたかも「自明の理」として

受け入れてしまう「危険」な理論である。

 

と言う印象を持っているのではないか。

 

 

とまあ、こういう印象も、

あながち「間違い」ではありませんが…*3

 

私は実は、ネオ・フロイディアンを名乗っておりますが、

カプセル・ホテル大好きで、

日本に惚れ込んだ行動療法の祖、

スキナーから、

おっぱい理論のミセス・クラインまで、

何でもアリな「折衷主義」で御座います。

 

フロイト教授の理論も、好きなトコしか取りません。

 

と、言うことで、私の納得できないフロイト教授について。

 

今日は書いてみたいと思います。

 

フロイトといえば、エディプスコンプレックス。この記事

全然入門になってない… フロイト入門編 - 精神分析のススメ

でもさくっと触れましたが、

 

5歳位になると、男の子が

 

ママと結婚したい。パパはどっか行って♡

 

という、アレですよね。 

 

フロイト派のみならず、

精神分析界隈では発達過程で

(女児を含み)誰しも*4

必ず通過する「段階」として

根強い人気を誇っております

が、私的には

子供の内的世界で

何かが上手くイッてない、

悲劇的な(=歪んだ)原型幻想であり、

健全な幼児性欲発達の原型とは言えない。

という立ち位置を取っております。

 

フロイト教授自身、

エディプス・コンプレックス

名付けた時点で、

「抗いがたい破壊衝動」が

「親から見捨てられた子供の悲劇」である

ことが何処かで分かっていたハズ。

と、私は信じております。

 

という訳で、

以下、wikiのオイディプースを参照しながら、

納得イカない点について、書いてみます。

オイディプース - Wikipedia

 

エディプスの父親であるテーバイの王、

「ラーイオスは神から子供を作るべきではないとの神託を受けた。

神託によると、もし子供を作ればその子供がラーイオスを殺すというのである。

しかしラーイオスは酔ったおりに妻イオカステーと交わり、男児をもうけた。」

 

Wikiの最初の一文から、

父親がダメ男だったことが分かります。

 

神様から

「やめとけ」

と言われているにも関わらず、

酔ったイキオイで子供を作る男には 

父性=自制心 

がナシナシです。

 

更に言いますと、

神様=父なるモノ です。

 

父なるモノに反抗することで、

男児は男になる。

 

ラーイオスは一国の主です。

国を存続させる為には

「息子に殺される」

ことも厭わず、

自分の持てるもの全てを息子に与える覚悟を持って

「神のお告げ」に反抗するのが

王=男たるモノ 

でしょう。

それを「酒に酔ったなりゆき」で

息子をもうけてしまう。

更には「王国」よりも「身の安全」を優先している

時点で、父にも、王にもなる資格がナシナシです。

 

初っ端からダメダメな父王は

「息子に殺される」ことを怖れ、

生まれた赤ん坊を殺そうとするも、

情にほだされ、山に置き去りに…

 

隣国のコリントス王に拾われ、

すくすくと育つエディプス。

王者の頭角を示すも

「お前は王の実子ではない」

という周囲の中傷に心を痛め、

育ての親コリントス王に出自を問います。

が、答をもらえません。

悩んだエディプスは、

神託を請います。

神様も、素直に

コリントス王はおまえの実父ではない」

と言ってあげれば良いものを…

「故郷に戻ってはならない。

父を殺し、母を娶ることになるから」

という、素っ頓狂な神託を下します。

神様、いぢわるしてるとしか思えません。

びっくり仰天し、混乱したエディパスは、

育ての親を守る為、

故郷(コリントス)には決して戻るまい、

と決意し旅にでます。

 

 健気なヤツじゃぁありませんか

 

旅の途中、三叉路で

実父ラーイオスの馬車に遭遇した

エディプスは、ラーイオスの従者に、

道を譲らなかったという理由で、

自分の馬車馬を殺されます。

逆上したエディプスは

テーバイ王ラーイオスであるとは知らないまま

父親を従者もろとも殺害します。

 

折も折、テーバイ国民は、

山頂に座し

そこを通過しようとする者に謎をかける

怪物スフィンクスに悩まされておりました。

多くの者がスフィンクスの謎を解こうとするも、

殺された為、

王亡き後、スフィンクスの謎を解いた者が

未亡人イオカステーを娶り

テーバイを納めるという

おふれが出されました。

 

テーバイで、エディプスは

「朝は4つ足、昼は2本足、夜は3つ足で歩くものは何か」

というスフィンクスの謎を解き、

英雄となり、イオカステーと結婚し、

4人の子供をもうけます。

 

しかし、エディプスが王になった後、

テーバイでは不作と疫病が続きます。

テーバイの天災は、

「ラーイオス殺害の穢れの為」

という神託があり、

真相を究明したイオカステーは自殺、

エディプスは自ら両目をくり抜いて

放浪の旅に出ましたとさ。*5

 

とまあ、エディプスが、めっちゃ可哀想なお話ですが…

 

この話、どこをどーみても毒親譚でしょう。

 

これを、ユニバーサル(普遍的)な

発達の基準にするって、どーゆーことよ?!

 

ってなりません?

 

大体、神様にやめとけって言われてたのに、

酔っ払ってよ?

 

可哀想だから殺せない

…って

…自分の子供捨てといてよ?

 

しかも、知らなかったとは言え

親子の涙の対面で、

道を譲るの譲らないので喧嘩売ってよ?

 

規制心ナシ、責任感ナシ、オトナ気全くナシ

な、ラ王は、父親たる資格がナシナシですが…

 

母親も、母親で、いくら夫が

ラ:「コイツに俺は殺されるー」

って迫害妄想で錯乱してるからって、

自分が産んだ子供をよ?

ラ:「殺すのは可哀想だし、捨てるぞー」

って、言われて、

イ:「はい。そうしましょう」

って、捨てさせるか?

…普通は、怒らんか?

三行半つけたらんか?

せっかく自分が産んだ子供を捨てられても、

そんなクズ男と一緒に居たいんか?

母性本能は一体どーなったんよ?

 

健全な発達には、

2人で一緒に子供に愛情を注げる

健全な両親が必要じゃありませんか?

 

本当に「両親に愛されてる」という

実感のある子供は、

「パパもママも大好き♡」

となって、

「ママと一緒がいい、パパはあっち行って。」

なんて、言わないんでないかい?

 

って、フロイト入門講座で文句付けたら、

速攻で追放されました。

 

てへ。

*1:それにしても、フロイト教授

「幼児性欲は対象を選ばない」

=人間、デフォルトはバイセクシュアル 

って、立ち位置だと思うのですが…

フロイト参照して

ヘテロセクシズム」に繋げる(?)

斎藤氏、ツワモノですな…

*2:斎藤氏はもっとスマートに「僕達はそういう存在だから」と表現されておられます

*3:ネオ・フロイディアンを名乗りながらも、

実は「折衷主義」な私は、

こういった「防衛機能」を重視する

ガチなネオ・フロイディアン的「読み」は、好みではありません。

*4:この、女児ヴァージョンが余りにも…無理矢理じゃね?って感じで、フェミな分析家に叩かれてますが…

*5:因みに、オリジナルでは

真相が究明されても

エディプスはテーバイを

立派に治め、天寿を全うした

というバージョンもあるそうです。

そりゃ、そうだわな。

イオカステーはともかく

エディプスは「英雄」だからな