精神分析のススメ

1970年代のNYCで一世を風靡したヒップな精神分析の啓蒙をめざす狂気専門家のブログです。

全然入門になってない… フロイト入門編

id:hamarenさんに、フロイト精神分析入門を読んでもワケ分かりません、と言われてしまったので、私的、フロイト入門編に挑戦してみます。

 

とは言え...

フロイトをゴリゴリ読んだ時もありましたが、英語で読んだのでさっぱりワケ分からん。

フロイトの愛弟子、英国人ストレイチーの使命感に燃えた英語訳が…はっきり言って、評判悪すぎです。

フロイトゲーテ文学賞も貰ったくらいで、ドイツ語で読むと幻想的(?)で素晴らしいそうですが...

 

読後感は一言

ウザい(怒)!

 

し 

果敢に睡魔に立ち向かい、寝落ちしながらも へっぽこな英訳を 読みましたよ。

...とは思うのですが、詳細は忘却の彼方へ...

 

フロイト読破するためにドイツ語習得するヤル気も根性もない私がネオ・フロイディアンと名乗るのも、アレなので…

本当は、日本人なら皆が大好きなおっぱいに関する深遠な理論を提唱したミセス・クラインに因んで、ネオ・クライニアンにしようかな…

と思っていたのですが、余りにも知名度がないのでフロイト教授にあやかりました。

まるで、いい加減です。

てへ。

 

というワケで、私のフロイト教授に関わる個人的な経験(会った事はありません)について、つらつらと書いてみます。

 

私がフロイトの考えに

「ガッテン!」

と感じたのは多分小学生高学年か、中学1−2年生の頃でした。

 

エディプスコンプレックスについて、一体、何がどうなって学んだのかはもう覚えていませんが、(おそらくマンガでしょう)

 

子供は父親を排除し、母親を独占したいという願望を持っている、

 

というアレに、いたく感銘したことを覚えています。

 

母親に対して性欲を募らせていたワケでは決してありません(本当です!信じて下さい!)が、父親に甲斐甲斐しくつくす母親を見ては、

「アイツの面倒みるなら、もっと自分*1の面倒を見てくれやー」

くらいは常に感じていたので。

 

母性本能の塊みたいな母は、父のみならず、私にも甲斐甲斐しく尽くしていたし、オトナになった今にして思えば、

 

私(子供)が本当に欲する所は、父親を排除することではなく、両親が対等に愛し合い、自分が父親にも愛されていると実感できる、仲良い家族。

 

という、ギリシャ悲劇の主人公に照らし合わせてみると、なんとも陳腐な欲望だったのですが。

 

当時は、

「エディプスコンプレックス、すげー。フロイト、やるじゃーん」

と、思ってました。

 

それに加えて、幼少時から、私は自分の感情の理不尽さがもどかしくて、自分というモノが理解できない、と悩むコジレタ子供だった私には、無意識という概念はとても魅力的なモノでした。

 

で、時間を早送りして10余年後、フロイトをガッツリ読まされましたが...

 

どちらかといえば好印象が残っている

(=ウロ覚えながらも、何が書いてあったか何となーく覚えてる)

論文は、3つだけ。

 

一つ目は、鬱に関する古典的考察、

「喪とメランコリー」

 神経症(=精神病)としての「メランコリー=鬱」と、「喪」に服す人の悲哀の違いは何ぞや。

 

という論文で、失った対象への怒りや、破壊的衝動が自分に向けられた時、人は自己批判や罪悪感に苛まれ「メランコリー(鬱)」になる、という主旨ですが、

「何でそんなに、裏表ひっくり返して、上下も逆にする様なことにならなイカンねーん!!」

と、読んでる間は超ウザかったー。

ストレイチー英語だったからかもしれませんが(…と、自分の英語力、及び読解力は棚上げ)。

 

二つ目は、私の一番のお気に入り

「快楽原則の彼岸」

という論文。ここに分かり易く、素晴らしい解説がありますが、

s-office-k.com

フロイト『快感原則の彼岸』を解読する | Philosophy Guides

 

やはり、

「失う」ということ

と、

それにまつわる不安 

がテーマです(ホンマか?)。

 

楽観的で、欲望重視なアメリカンには

「ボケ始めた頃の論文なので支離滅裂」

とか云うくらい

ウケが良くありません。

 

三つ目は、彼の芸術評論

ミケランジェロのモーゼ像」

です。

 

人々の心に訴えかける芸術作品は

何かが起こる直前の緊張状態、精神の高揚を伝えるモノなのであ〜る

という分析が、成る程ー。

でした。

 

フロイトの芸術評論というと、

 

長いモノはちん、丸いモノは子宮の象徴

 

ってヤツかと思いきや

(嘘。思っていませんでしたよ。そんなこと。)

全然そんなんではありませんでした。

 

フロイトと言いますと、

人間の欲望と、それにまつわる葛藤の根源は

母親へのエロス(性欲)

と、

父親への対抗心(破壊衝動)

みたいな印象(ん?そんなことない?)ですが…

 

実は、

愛するモノ(母親)を失う喪失感や

欲しいモノを手に入れてしまうことへのオノノキ

を、切実に探求した人なのではないでしょうか。

 

って、定かでない記憶を頼りに書いたゆるーい紹介で、全くフロイト入門になってませんね。

 

ハマダさん、役立たずで申し訳ありません。

 

いつもながら、ワケの分からん話に最後までお付き合い頂、ありがとうございました。

*1:読み直して、思ったのですが、何のことか分かりませんね。自分=母とも読めます。実は、自分=私を意図して書きました。が、こーゆー曖昧さや、言い間違いから新しい意味を発見をしていくのが、精神分析の醍醐味です。なので、このままにしておきます。