【ゴールデンカムイ】戦争の狂気その3:杉元
ゴールデンカムイが終って…
大団円で「良かった」とは思うものの
…
ダークな私的には
無理くりハッピーエンドにしたな…
ってなった。
ネタばればれなのでそれがイヤなら閉じて下さい。
仲睦まじく暮らす
というクライマックスは
お姫様と王子様が結ばれて「めでたし」な
べた王道ハッピーエンドで
…
流石は水戸黄門的に「定番」が大好きな日本人だ。
ってなった。
個人的に「よかった」のは
無節操で多淫だけど「殺さない」ウケ狙いキャラの白石が
己の目的の為には殺人も厭わない(=サイコパス)
「強い父」ウィルクのオルターエゴだった
という意外性と
「常識的」な月島が
どこまでもクレイジーな上司に
怒鳴られ虐げられながら
滅私奉公するどMっぷりと
ロシア人スナイパーの芸術的探求が
後世高評価された事だ。
エゲツない「美化」だ
と思ったのは
梅ちゃんが
「花屋(女郎屋)」切り盛りしてるトコロと
…
「アイヌの土地は国立公園になり
大自然の中でカムイは豊かに生き続けている」
ってトコロだった。
物語の始まりで
杉元の「戦争の傷」は
母子分離の「傷」(=飢餓)である
と解釈した
が
(アシリパの)
「父」を救えなかった
息子の傷が露呈する「物語の展開」は
修悦すぎる。
とも思った。
獲物を狩って「飢餓」を癒やす事を
愛するモノ(自然に生きるアイヌの少女)から学び
東京で「花屋(売春窟)」を営む梅ちゃん(母)を
「助ける役目」を
果たして自分が「割と好き」になれた杉元だが
…
鶴見のように
戦いで「脳が欠けた」モノに
愛するモノを守る
自己規制が可能だとは信じ難い。
殺戮の高揚と性愛のヨロコビを錯誤し
最後の狼は自分が殺すと息巻く
オンナが恐い「犯罪者」
二瓶のようになってしまうのが「現実的」だ。
新選組の土方が生き延びて無双するくらい
荒唐無稽なファンタジーだ
という事を踏まえられる
読解力なんてなくてもイイ。
が
…
二瓶や鶴見の「邪悪」に
「悲哀」は見出しても
漢と取り違えて「理想化」したりしない
「倫理」アル若モノ達が
土方の様に死に場を失い
美しいジャパンを「取り戻そう」とウヨウヨする
亡霊達の憐れな魂を供養できる事を
切に願う。
大団円スゴイ!
よくぞ「収まり」つけてくれた!
素晴らしい!
という率直(?)な感想はこちらです