精神分析のススメ

1970年代のNYCで一世を風靡したヒップな精神分析の啓蒙をめざす狂気専門家のブログです。

【エルヴィス】と芸能界の闇

何故か家族が

エルヴィス・プレスリーのバイオピックにハマって

立て続けに2本

エルヴィス映画を

半ば強制的に観せられた。

 

エルヴィスについては

 

ラスべガスに沢山ニセモノが居る。

 

くらいの知識しかなく

全く無関心だった私でも興味深く思えた事を書いてみる。

 

最初に観せられたのが

アマゾンプライムで無料の「エルヴィスとニクソン」。

https://www.amazon.co.jp/%E3%82%A8%E3%83%AB%E3%83%B4%E3%82%A3%E3%82%B9%EF%BC%86%E3%83%8B%E3%82%AF%E3%82%BD%E3%83%B3-%E3%83%9E%E3%82%A4%E3%82%B1%E3%83%AB%EF%BD%A5%E3%82%B7%E3%83%A3%E3%83%8E%E3%83%B3/dp/B08D5QCPPC

 

正直なトコロ

ワケが分からん「お話」でシュール^^;

だった。

 

日本語のレヴューでエルヴィス役の俳優が

「醜い」と叩かれてるのが不憫だった。

 

ニクソン大統領を覚えている家族は

アメリカン・ビューティー

American Beauty (1999) Trailer #1 | Movieclips Classic Trailers - YouTube

でしょぼいおっさんを好演していた

ケヴィン・スペイシーがっっっ

ちゃんとニクソンみたいやんっっっっっ」

と興奮していた。

 

配役はともかく

 

私も観ていて

この映画作った人は

エルヴィスもニクソン

好きではなかったんだろうなー

とは感じた。

 

ジャンル的にはコメディ映画らしく

プライムの予告編は上手に

コミカルな仕上がりになってる。

本編は余りにも

クレイジーでイミフすぎて

私的には笑えなかった。

 

次に観たのがコレ。

 

www.youtube.com

 

伝記映画にアルアルだが

「史実」に基づいた映画は

「出来事」の羅列になってしまって

登場人物の言動に「整合性」がないとリアリティも感動もなく

散漫でつまらないモノになる危険性がある

と常々思う。

 

そういう意味では

エルヴィスの映画はどちらも

整合性というか

「お話」に説得力がなくて

理解不可能だったのが

私的には

物足りなかった。

 

どちらも

エルヴィスが「謎の人物」である事が

「ちゃんと」描かれていたのかも…

とも思った。

 

彼の苦痛を無理に説明しようとすると

怒る人が居るのだろうか…

ともちょっと思った。

 

ブルーレイのおまけで

「エルヴィス」の監督

バズ・ラーマン

 

「伝記映画(バイオピック)にするつもりはなかった。

あの時代のショービジネスの空気を描こうとした。」

 

みたいな事云ってたので

 

映画「エルヴィス」は一応

ギャンブル依存で強欲なマネージャーの

トム・パーカー大佐視点

という事になってはいるものの

大佐の人となりも

エルヴィスの人となりも

深く掘り下げて描かれていないのは

「そういう事情」だったのか

と納得した。

 

アメコミ重ねる映像や

あえて最近の音楽を効果で入れてるトコロは

編集した人の気合が入ってんなーと思った。

 

「エルヴィスとニクソン」で

主要な役柄だったプロモーターの人達が

「エルヴィス」にはちょろっと出ていたが

強欲マネージャーのパーカー大佐は

ニクソン」の方には全く出てこなかった。

 

ということは

 

エルヴィスがニクソンに会いに行ったのは

パーカーから決別しようという

決死の覚悟だったのでは

と思った。

 

だとしたら

ニクソンに「父親的なモノ」を求めて

突拍子もない行動に出たことも

「辻褄」があう気がした。

 

個人的には「エルヴィス」には

強欲なパーカー大佐が

「エルヴィスを喰い殺したのは大衆の愛だ」

みたいな事云って

己の私欲を満たす罪悪感を「否定」する

自己欺瞞」をもっと深堀りして欲しかった。

エルヴィスの栄光を「使って」生きてる

元妻のプリシラ*1が死なないと

そこは深く描けないのかも…

とも思った。

 

「みんなに愛されたい」芸能人は

人気が出ても周囲に搾取されて惨め

という話をよく聞く。

 

米では人気だったが

韓国ではイマイチ売上が伸びなかったらしい

アイドルグループ

LOONAの一番人気歌手のチュウが

マネジメント会社を相手に訴訟を起こして

業界に波紋を投げかけてる。

 

レンタルなんもしない人が先日

日本人の韓流アイドルからの「愚痴」DMをツイートしていたが

いつの間にか消えてた。

 

事務所に怒られたのだろう。

 

リプには

誰か分からないけど…

手当り次第に日本人韓流アイドルのアルバム買って

人気上昇に貢献しますヽ(^o^)丿

という無邪気なリプもあった

 

が…

 

韓流アイドルは売れれば売れるほど

借金がかさむという

さながら売春宿の芸者契約的な

地獄なのだそうだ。

 

「借金」のため

強欲なマネジメントから逃れられない

韓流アイドル芸能界の闇は

エルヴィスが

パーカー大佐の「見世物」に成り下がり

処方薬依存でボロボロになった闇と「同じ」だ

と思った。

 

「エルヴィス」の音楽が

「禁じられたモノ」であったのは

白人である彼が

黒人音楽を取り入れたが故

というトコロや

彼のキッチュさが

「サーカスの見世物」の延長だったから

というトコロにはなるほどとなった。

 

白人なのに黒人音楽のラップで名を成したエミネム

黒人なのに白人になりたかったマイケル・ジャクソン

エルヴィス大好きなのも

「親近感」湧くからなのだろうなー

と納得もした。

 

エミネム好きな

 

neofreudian.hatenablog.com

 

私的には

エンドクレジットの

コミカルなエミネムがよかった。

 

イタミを

「理解すること」も「理解されること」も拒む感じに

なんとなく

ラスベガスをやっつけろ

ラスベガスをやっつけろ【予告編】 - YouTube

を彷彿として

こーゆー「訳の分からなさ」は

薬物依存症的なのかも

ってもなった。

 

ちょっとコレも思い出して

 

www.youtube.com

 

スーパーアイドルも「貪欲」に呑み込まれると大変だよなー

と思った。

*1:彼女はインタビューでパーカーとは和解して死ぬまで仲良く付き合ったと云っていた