精神分析のススメ

しがないメンヘル職人です。70年代のNYCで一世を風靡したヒップな精神分析の啓蒙をめざしております。

【資生堂のダルちゃん】 自己表現の厳しさ

ダルちゃん40話、読みました。

 

ああ、ヒロセさんのダメ男さは、ここでしたかぁー…

と思う展開でした。

 

ヒロセさんは、ダルちゃんの自己表現を

彼女の「創作」と受け取れず

「自分」を切り売りされた

と感じてしまいます。

 

そこには

自分の声で自由に自己表現をし始めた

ダルちゃんへの「妬み」も

もしかしたら

あるのかもしれません。

 

「男」として

社会に迎合し

会社で生き延びる為に…

日本人男性に、

自分の声を上げる「自由」は

ありません。

 

ダルちゃんとヒロセさんの

ほのぼのした関係性とは

全く趣が異なりますが、

白人貧困層のトラウマを謳うラッパー、

エミネム奥さん、キムの反応を

ちょっと思い出しました。

 

この記事でもさくっと触れましたが

【エミネム】やっぱり痛々しい River - 精神分析のススメ

エミネムとキムは暴力的な愛情炸裂、

境界例ガッツリな関係性を修復しきれず

離婚、再婚を繰り返していますが

彼女は自分とエミネムの結婚生活で立ち上がる

数々の問題を

彼に詠われることに耐えらなかった

とインタビューで独白しています。

 

芸術家のパートナーとして

彼等の作品に取り込まれることは

「本当の自分」が「芸術家」の目を通して

歪めて描かれることへの恐怖と

耐え難い羞恥心を

時に伴います。

 

彼等の「作品」を

完全に受容し

盲目的に愛することなく

お付き合いできるモノではない。

 

ということでもありましょう。

 

ダルちゃんの「怒り」や「攻撃性」を

報復することなく

「優しく」受け止めた(どMな)ヒロセさんが

【資生堂のダルちゃん】ヒロセさんが Mな件 - 精神分析のススメ

彼女の「攻撃性の昇華」である

自己表現=詩作

に耐え難い屈辱を感じてしまうのは

彼の「男」としての脆弱さを*1

哀しい程

冷徹に描いたエピソードだと

私には思われました。

 

ママもどきヒロセさんを愛したダルちゃんの悲劇について…

続きはこちらです

【資生堂のダルちゃん】 母親に否定されるということ - 精神分析のススメ

*1:「父性」とは「攻撃性」をコントロール

「昇華」するモノである

と私は考えています。

ヒロセさんはその観点からも

父性が欠如した、

オンナの攻撃性を受け止める(=どMな)だけの

なりそこないの「オトコ」である

と言えましょう。