精神分析のススメ

1970年代のNYCで一世を風靡したヒップな精神分析の啓蒙をめざす狂気専門家のブログです。

【DJ社長】の傷:汚い大人は嘘をつく

先日のDJ社長の記事が

自分で読んでもあまりにもワケわかめ

なのでリベンジです(またかよ

 

私がDJ社長に心をくだくのは

端的に云うと

彼の姿に

「汚い大人」達(=親)

に騙されても殴られても蹴られても

それでも「愛」することを

やめない

「純粋無垢」な(アホともいう)

子供達の姿を重ねてしまうからです

 

このブログで私は散々「父の不在」について

語っておりますが

日本では「亭主元気で留守がいい」

という程

日本における「父」の理想のあり方とは…

「母」にしてみたら)

「元気で留守」

つまりは「病気」などで面倒をかけず

常に外で仕事してる→カネを儲けてくる

ということなのでしょう

 

「居る」父は「汚い」しウザい…

「不在な父」こそが理想というのは

クライン女史のおっぱい理論的に

解釈すると

「居ない乳(父)」=「善い乳(父)」(安息)

「居る乳(父)」=「悪い乳(父)」(恐怖)

という「迫害分裂立ち位置」(Paranoid Schizoid position)

でもありましょう

 

子育てが上手くいっていると、

チチ(乳=父)たるモノは

 

不全な自我に

安心感と生きる活力を与えるモノ

 

です

 

すなわち

「居る」チチ=「善い」チチ(充足)

「居ない」チチ=「悪い」チチ(悲哀)

という「鬱」立ち位置(Depressive position)

になるはずなのですが…

 

チチと子供の相性が悪く

子供がチチで腹を下したり*1

チチの存在が子供に不安感を与えたりすると

「居る」チチ=「悪い」チチ

となってしまいます

 

精神分析的発達理論では

「居る」ときも「居ない」ときも…

「善いチチ」を心に抱くことで

「安心」して「愛」することや「生産」することにヨロコビを見出す

十全な自我が獲得されます

 

「居る」ときも「居ない」ときも

悪いチチに苛まれていると

統合失調になってしまいます

 

十全な「自我」と「統合失調」な自我の間には

神経症」と「境界例」が入るのですが…

そっちに深入りしては戻ってこれなくなってしまうので

又の機会に致しましょう

 

「汚い」チチに話を戻しましょう

元ネタはレペゼンではないようですが…

この動画にも明らかなように

www.youtube.com

汚い大人達は

「当たり」のないくじを準備して

子供達を「期待」させておいて

カネを巻き上げ「裏切る」のです

 

その構図は政治家や

極々一部の私腹を肥やす

「国家」というシステム(=家族)のあり方にも

繋がります

 

動画のテキ屋の兄ちゃんの「嘘」も

政治家の「嘘」も

暴かれることで彼等の「犯罪」に

正義の鉄拳は下りません

 

そのことへの「怒り」を

「汚い大人」に直にぶつけることは

「子供達」には許されません

(殺されてしまいますからね…)

 

かくして…

「汚い」大人を「排除」できない子供達は

自分が「汚い大人」になるか

「大人になる」こと自体を「拒否」し

いつまでも「バカな子供」でいることを

選ばざるを得なくなります

 

「父」と同一化することを拒み

子供で居たいと言いながらも…

同い年のきゃりーみたいに「有名」になりたい!

と純粋な夢を追い求めて

突き進んだDJ社長…

「股をひらいて」

汚い大人の「愛」を受け入れることで

「愛する」ことと「生産すること」に

ヨロコビを見出す「健全な」大人になれるのでしょうか…

*1:クライン女史的には赤ちゃんの「自我」の不具合が

迫害妄想の根源です