【ダルちゃん】 自己表現の厳しさ
ダルちゃん40話、読みました。
ああ、ヒロセさんのダメ男さは、ここでしたかぁー…
と思う展開でした。
ヒロセさんは、ダルちゃんの自己表現を
彼女の「創作」と受け取れず
「自分」を切り売りされた
と感じてしまいます。
そこには
自分の声で自由に自己表現をし始めた
ダルちゃんへの「妬み」も
もしかしたら
あるのかもしれません。
「男」として
社会に迎合し
会社で生き延びる為に…
日本人男性に、
自分の声を上げる「自由」は
ありません。
ダルちゃんとヒロセさんの
ほのぼのした関係性とは
全く趣が異なりますが、
白人貧困層のトラウマを謳うラッパー、
エミネムの奥さん、キムの反応を
ちょっと思い出しました。
この記事でもさくっと触れましたが
【エミネム】やっぱり痛々しい River - 精神分析のススメ
エミネムとキムは暴力的な愛情炸裂、
境界例ガッツリな関係性を修復しきれず
離婚、再婚を繰り返していますが
彼女は自分とエミネムの関係で立ち上がる
数々の問題を
彼に詠われることに耐えらなかった
とインタビューで独白しています。
芸術家のパートナーとして
彼等の作品に取り込まれることは
「本当の自分」が「芸術家」の目を通して
歪めて描かれることへの恐怖と
耐え難い羞恥心を
時に伴います。
彼等の「作品」を
完全に受容し
盲目的に愛することなく
お付き合いできるモノではない。
ということでもありましょう。
ダルちゃんの「怒り」や「攻撃性」を
報復することなく
「優しく」受け止めた(どMな)ヒロセさんが
【資生堂のダルちゃん】ヒロセさんが Mな件 - 精神分析のススメ
彼女の「攻撃性の昇華」である
自己表現=詩作
に耐え難い屈辱を感じてしまうのは
彼の「男」としての脆弱さを*1
哀しい程
冷徹に描いたエピソードだと
私には思われました。
ママもどきヒロセさんを愛したダルちゃんの悲劇について…
続きはこちらです