精神分析のススメ

1970年代のNYCで一世を風靡したヒップな精神分析の啓蒙をめざす狂気専門家のブログです。

いっしーさんへ

いっしーさんの記事で御紹介頂きました、

【精神分析のススメ】 元カノと2回目のお別れをした話 - いっしーの明るい社会の窓

ヒップな精神分析の啓蒙を志す、アヤシイ精神分析家、ネオフロイディアンです。

 

せっかく精神分析を試みていただいたので、お返事をしてみようと思います。

 

率直な感想ですが、

 

いっしーさん、素直で可愛い過ぎる!

 

これだけだと、変態に思われるので、補足致します。

こちらの質問を、いっしーさんほど真摯に掘り下げて考えてくれる被分析家は、45分のセッションに、下は保険適用で3千円から、上は完全自己負担3万5千円払ってるガチ勢*1でも、中々おりません。

 

いっしーさんの「女性を悦ばせなアカンねん強迫観念」の奥底にある、

「報われない恋の悲哀」

が切々と綴られた良記事でした。

 

いっしーさんの「本当に好き」な相手の描写に共通するのは、「好き」と言ってくれないオンナ達です。

 

逆に、自分を「好き」と言ってくれるのは「よくわかんない」オンナ達とのことでした。

 

DJあおいさんも「いつも片思いで終わってしまうループ」という記事でおっしゃっておられます。

恋愛 : DJあおいのお手をはいしゃく

 

「自分嫌いな(人)にとっての片想いとは嫌いな自分から目を背ける手段」だと。

 

ハルオサンも、似たようなことを、違う文脈で語っておられました。

自分が好きになれませんって話 - 警察官クビになってからブログ

 

自分でさえ嫌いな自分を好きになってくれる他人…何考えてるか「よくわかんない」って、当然ですよね。

 

いっしーさんの、

「ぼくは自分のことを何も話せませんでした。…というか、出来なかったんですね」

という言葉に、

「束縛しないし、束縛されない」関係しか求められなかった彼の悲哀が詰まっていると感じます。

 

だからこそ、今、自分のことを見詰める為に、ブログや、キャスで自己表現をされているのではないか…とも。

 

と、云うわけで、いっしーさんには「自分が嫌い?!」という問題に取り組んで頂く所ですが…

 

これ、一人でみっちり考え始めると希死念慮が出る危険性もあるので、オススメできません。

 

変化球で、今、自分がしている努力は、本当に、自分を好きになるという結果を生んでいるのか…という所に迫って頂くのもアリですが…

 

これも、考え過ぎると何も出来なくなってしまう危険性も有りますので…

 

まあ、今は充電期間と開き直って、自分がやりたいことは何か、好きなモノは何か、ということに忠実に生活しながら、

「何が、自分をもっと幸せに生きる邪魔をしているのだろう?」

と訊いてみるのが一番だと思います。

 

実はマジメで、がんばりやさんないっしーさんなら、きっと何か素晴らしいコトができる、と莫大なポテンシャルを感じます。

 

因みに、精神分析では、自分のことを「好きになる人達」や、自分が「求めて止まない(けれど、愛してくれない)人達」に対する根源的幻想を、自由連想や、転移感情*2を糸口に、辿っていきます。

 

これも、ちゃんと頑張ると、気が狂ったかな?と思う時期もある*3くらい、大変な作業です。

ので、使用上の注意をきちんと守って下さるプロバイダをじっくりとお探し下さい。

 

クソ無責任ですが…

ヒップを目指す、アヤシイ精神分析啓蒙ブロガーの言う事なので、お許しください。

因みに、アヤシイのは私だけで、精神分析はレジット(=正統的)です。( ー`дー´)キリッ

*1:医師だと、時給それくらいでないと、やってられないそうです。ニューヨークでは1セッション5万とか取ってる人もいるというウワサですが…完全自己負担で週3回以上、分析に通えるリッチな患者さんなので、あまり金額が真剣に自分を見つめるモチベーションに繋がるワケではないようです…

*2:分析家と被分析家の間に立ち現れる感情

*3:業界用語では、Regression in the service of ego (エゴへの奉仕としての退行)と申します。自我の再構築の(=新しい自分になる)為には避けられない通過地点とも考えられております