精神分析のススメ

1970年代のNYCで一世を風靡したヒップな精神分析の啓蒙をめざす狂気専門家のブログです。

暇な女子大生と、騙されたい人々

暇な女子大生というツイッターがいることを、5歳さんの記事を読んで知りました。

(追記:5歳さんの記事がgoogleからの勧告で消去されたそうです。立派に言論の自由の冒涜です。日本のgoogleは、何故そんな権限を持っているのでしょう。抗議できないんですかね?)

 

2月くらいまで遡って読んでみましたが、老人(禿げ)嫌いで、親の金で適当に私大に入ってリア充しているイケメンが羨ましい東大の男子(達)の妄想キャラ臭がプンプンします。

 

皆きっとそんなのウスウス感じ取っているんでしょうけど、エンタメ性が高すぎるため、「中の人」あばきが無粋とされるのでしょう。

 

電車男」をちょっと前に読みましたが、あれも、お話としては楽しいけど、実話としては信憑性に欠ける話でした。

 

彼女(?)の魅力、文章力やエンタメ性の高さについては、5歳さんや、以下の記事で、充分に考察されています。

エリート男喰い日記「暇な女子大生」がバカ受けする訳 | 社会貢献でメシを食う。NEXT 竹井善昭 | ダイヤモンド・オンライン

 

ので、私は不信感を棚上げにして幻想に浸りたい、現実逃避な日本の若者の妄想を考察してみたいと思います。

 

暇女が東大生に受けるのは当然です。エリート嗜好のやりマン。という設定では、エリート以外の男性は楽しめない筈。なのに、何故ここまで拡散したのか。

 

私は、この原因が暇女さんの単純明快なエリートの定義にあると見ております。東大学部生、又は卒業生。「センター試験で800以上とれる」賢さ。偏差値70の賢さ。

 

知能テストの開発にも携わった、ピアジェというフランスの心理学者は子供の知的発達について研究しました。ピアジェは小学校高学年以降は、「抽象概念および仮説上の出来事に関して合理的、系統的に考える」能力を有する(ウィキ参照)。としています。

 

中学、高校と、本来ならば倫理観や、哲学といった抽象概念が発達する時期に、偏差値と言う絶対的な価値観を押し付けられる子供たちは、テストで100点取れさえすれば、成功者。勝ち組。幸せになれる。というシェマ、「外界の認知に関する基本的な枠組み」をがっつり叩き込まれるワケです。

 

ピアジェについては、この方のサイトも参照しました。

http://psychjapan.com/276.html

 

暇女さんに話を戻します。

 

彼女の男性選択の基準には、はっきり言って創造性のかけらもありません。

 

しかし、それが彼女の魅力でもあるのです。男を狩り、破天荒にセックスを楽しみながらも、絶対的安定感をもたらす。

 

白黒はっきりつけられる。良し悪し、善悪のくぎりが明快。水戸黄門の世界観と一緒です。分かり易い正義が勝つ世界です。

 

偏差値高くても、お金をひけらかしてはイケません。というのも、偏差値低くても、お金は儲けられるという不条理に対する反感が表れているといえましょう。

 

(偏差値高くても)社会に適合できない男の子達は、これ(お勉強)さえ出来れば、何があっても(コミュ障でも、キモくても)女の子は受け入れてくれる、という幻想に浸りたいのです。

 

偏差値=脳力で、女の子が膣ピクしてくれる、と信じたいのです。

 

暇女さんの関白宣言には、是非とも(内田)春菊さんや、西原(理恵子)さんを踏まえて「チンかす洗って」を入れて貰いたかったです。でも、「爪切って」だからこそ、男性諸氏の幻想として成り立つので、まあ、仕方ないですかね。

 

因みに、男性諸氏には、ちんを大切にして頂きたい、と言う趣旨の記事はこちらになっております。

EDと、父親不在と、村上春樹 - 精神分析のススメ

続 ED: 去勢 と 回帰願望 - 精神分析のススメ

neofreudian.hatenablog.com