【性依存症】 カエデさん その4.性依存症はどうしたら治るのか?
一応、この続きです。
私自身は、
アルコール、薬物、食べ物くらいしか
依存症の(患者さんを診た)経験はないのですが
ニンフォマニアの患者さんを診たことがある
同僚がいました。
その患者さんは
優しくて、めっちゃ甲斐性の在る旦那様と結婚して、
一女を儲けたものの、
ニンフォな性は治らず、
次から次へと男性を引き込んで
旦那様と鉢合わせることが頻発したそうです。
カップルセラピーと平行して
個人のセラピーにも通い、
更にはAA*1
通ったそうですが、
これらの心理療法による確たる改善が得られたという
実感はなかったそうです。
彼女は母親と生き別れ、
養女に出されて、
生みの母親を知らずに育ったそうですが、
性的虐待を受けた記憶もなく、
自分が何故好きでもない人との
肉体関係を欲っするのか分からない、
と悩んでいたそうです。
セラピーを始めて数年が経ち、
乳癌を患ってから、
すっかり容姿も衰え
しわしわよぼよぼになってしまい、
以前の様に性欲に翻弄されることもなく、
旦那様との関係も落ち着きを取り戻したそうです。
結婚した後で、
生みの母親との再会を果たし、
母親もニンフォだったことを知って
衝撃を受けたとのこと。
娘もニンフォになってしまうのではないか、
と危惧されていました。
娘さんは、今20歳くらい。
もう、連絡が途絶えて10年近いので、
どうなっているのかは分かりませんが、
ニンフォは負の連鎖というよりは、
遺伝の影響も大きいのかも…*2
と、同僚はのたもうておりました。
といった事例もあり、
治療がかなり大変そうなニンフォな方々。
にも関わらず、カエデさんは、
「今では、あんなに性行為に執着していたのが嘘のように、
セックスなしでもいいのでただ隣で笑っていてください、
側にいさせてください、
と毎日懇願しています。」
と書けるくらい性欲が治まったというのは、
かなり深いところで自分の闇と対峙してこられたのでは、
と感じます。
カエデさんの書かれた記事はこちらです。
性依存症 気が狂うほどの性欲に押しつぶされる – メンヘラ.jp
カウンセリングでも、心療内科でも
「軽くあしらわれてしまった」
と書かれていまるので、
やはり、「治った」理由は「理解ある彼氏」の存在なのでしょう。
しかし、「理解ある彼氏」は
眠れるニンフォな美女を求め、
いばらを切り開いて魔法のキスをしてくれるわけではありません。
「理解ある彼氏」の支えを得るには、
「理解ある彼氏」になり得る男性を見出し、
お互い分かりあい
関係を深め真の充足感を得る為の
カエデさんの弛まぬ努力が必要だったはずです。
その弛まぬ、
負のスパイラルの歯車になってしまわないような
勘違いしない努力が
如何にして継続できているのか…
が私にとっては大変興味深いところです。
あんまり頑張って疲れ切ってしまうのもイヤなので
今日はこの辺で。
最終回は、こちらです。