精神分析のススメ

しがないメンヘル職人です。70年代のNYCを風靡したヒップな精神分析の啓蒙をめざしております。

【性依存症】 カエデさん その4.性依存症はどうしたら治るのか?

一応、この続きです。

neofreudian.hatenablog.com

 

私自身は、アルコール 薬物 食べ物 くらいしか 依存症の(患者さんを診た)経験はないのですが、ニンフォマニアの患者さんを持ったことがある同僚がいました。

 

大変優しい、めっちゃ甲斐性の在る旦那様と結婚して、一女を儲けたものの、ニンフォな性は治らず、次から次へと男性を引き込んで 旦那様と鉢合わせることが 続いたそうです。カップルセラピーと平行して 個人のセラピーにも通い、更には AA(アルコール依存症アノニマス、という、アメリカで普及している 依存症の方による依存症のためのサポートグループです)から派生した、SAA(セックス依存症アノニマス)にも行ったそうですが、これらの心理療法による確たる改善が得られたという実感はなかったそうです。

 

彼女は母親と生き別れ、養女に出されて、生みの母親を知らずに育ったそうですが、性的虐待を受けた記憶もなく、自分が何故好きでもない人との肉体関係を欲っするのか分からない、と苦しんでおられたとのこと。

 

セラピーを始めて数年が経ち、乳癌を患ってから、すっかりしわしわよぼよぼになってしまい、以前の様に性欲に翻弄されることもなく、旦那様との関係も落ち着きを取り戻したそうです。

 

結婚した後で、生みの母親との再会を果たし、母親もニンフォだったことを知って衝撃を受けたとのこと。娘もニンフォになってしまうのではないか、と危惧されていました。

 

娘さんは、今20歳くらい。もう、連絡が途絶えて10年近いので、どうなっているのかは分かりませんが、ニンフォは負の連鎖というよりは、遺伝かもしれんなあ、と、同僚はのたもうておりました。

 

といった事例もあり、治るのがかなり大変そうなニンフォな方々。

 

にも関わらず、カエデさんは、「今では、あんなに性行為に執着していたのが嘘のように、セックスなしでもいいのでただ隣で笑っていてください、側にいさせてください、と毎日懇願しています。」と書けるくらい性欲が治まったというのは、かなり深いところで自分の闇と対峙してこられたのでは、と感じます。

 カエデさんの書かれた記事はこちらです。

性依存症 気が狂うほどの性欲に押しつぶされる – メンヘラ.jp

カウンセリングでも、心療内科でも「軽くあしらわれてしまった」と書かれていまるので、やはり、「治った」理由は「理解ある彼氏」の存在なのでしょう。

 

しかし、「理解ある彼氏」は眠れるニンフォな美女を求め、いばらを切り開いて魔法のキスをしてくれるわけではありません。「理解ある彼氏」の支えを得るには、「理解ある彼氏」になり得る男性を見出し、お互い分かりあい、関係を深め真の充足感を得る為のカエデさんの弛まぬ努力が必要だったはずです。

 

その弛まぬ、負のスパイラルの歯車になってしまわないような 勘違わない 努力が如何にして継続できているのか、が私にとっては大変興味深いところです。

 

あんまり頑張って疲れ切ってしまうのも困るので、今日はこの辺で。

最終回は、こちらです。

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