精神分析のススメ

1970年代のNYCで一世を風靡したヒップな精神分析の啓蒙をめざす狂気専門家のブログです。

【性依存症】 カエデさん その 1.「メンヘラは性欲が強い」?!

ブログ初心者なので

他人様の記事について勝手に書く場合

どうしてよいか分かりません。

 

とりあえず、リンクをはってみました。

 

menhera.jp

更には、

自分で診てもいない事例について書くってどうなの?

とも思うのですが、

精神分析学的 精神病理 初心者コース 

とでも思って読んで戴ければ幸いです。

 

ブログの匿名性を良いことに

かなり好き勝手に書きます。

 

この時点で

「何様あ、こいつぅ?」

と激昂される方は

是非ともこちらをお読み下さい。

 

免責事項 自己紹介に換えて - 精神分析のススメ

 

先日、こちらの記事で

メンヘラって? - 精神分析のススメ

「私、メンヘラ」視点の記事は

読んでいて消耗してしまう

と書きましたが 

 

そんなことばかりではない

 

という一例がカエデさんです。

 

性依存の症状、及びその解消に至った経緯を

俯瞰する姿勢

トラウマにも触れながら

そこに執着せず

不自然に希望に満ち満ちず

将来を悲観せず

前向きに進んで行こうとする姿勢

が感じられて、大変好みです。

 

前置きはこれくらいにして本題に入ります。

 

性依存のカエデさん曰く、

 

「よくメンヘラは性欲が強いっていうじゃないですか。」

 

ほへっ…?!

そっ…それは…そう言われてみれば…

確かにそうだけど…

そんな身も蓋もなく…

そんなこと、さくっと言って良いんか?!

 

と衝撃的でした

 

ゆとりさんのメンヘラ特徴項目にも、

「エロい」

とありましたが、大ショックです。

 

英語でも境界例の女性は

「魅力的(Attractive)」で「挑発的(Provocative、Seductive)」

等と描写されることがあります。

 

 

カエデさんのように、性依存症だったり

躁状態で性欲爆走してない限りは

広範な認知や行動のパターンの歪みを呈する

性格障害を「性欲旺盛」と

描写することは

性欲=原罪

という聖書がベストセラーな欧米では

政治的にも倫理的にも無理。

という印象があるからです。

 

因みに…

初めてメンヘラの特徴に「エロい」を見つけて

興奮のあまり

「日本語って端的ですばらしい。」

と大ベテラン女性精神分析家に自慢した所、

「そんな単純な物ではない」

と一蹴されてしまいました。(泣)

 

「エロい」とは、セックスアピールあるとか

性欲旺盛というだけではなく

類語の「エッチ」と同様

女児のスカートめくりをしたり、

ママのおっぱい触る男の子のおフザけや

悪戯心、幼児性欲の表現にも使われ

 

西欧文化の根底

ユダヤキリスト教の原点に

確固としてある 

性欲=原罪

という軛に束縛されない 

ばらしいコンセプトなのです!

 

と熱弁したのですが

海千山千の分析家の貫禄で

「はっはー」

ってな感じでスルーされました(悔泣)。

 

多くは慢性的な性的トラウマを抱える

境界例患者さんが「エロい」って

フロイトの言う性的エネルギー*1

健全に昇華しきれていない状態が 

精神病に具現される 

という理論にもあてはまる 

と思うのですが…

 

因みに、

ベテラン分析家曰く、

境界例の (主に) 女性の「エロ」さは、

単に性欲を充足したい 

という欲求の表れではなく

愛情飢餓による混乱状態故のことで、

彼女達の多くは

深く追求していくと

本当の所でセックスを望み、

愉しんでいるわけではないことが、

往々にしてあるのです。

 

ということでした。

 

確かに、これは

上述のカエデさんの記事を読んでも

ばっちり当てはまりますね

 

(一応)続きはこちらとなっております。

 

neofreudian.hatenablog.com

*1:エロスとか、リビドーとかのことです。

生のエネルギーとも言われています。

が、私的には「欲動=人を突き動かす欲求」という訳語が好みです。

リビドーはヒューモアや、芸術等、創造性の根源でもあります。

因みに感情は「情動」とも言い、

人を突き動かす「欲動」の表象とも言われています。

ので、感情の浮き沈みが激しい

(=リビドーの表象が激しい)躁鬱の人には 

パフォーマーや作家

といった芸術的な人が多い 

とも言われます。