精神分析のススメ

1970年代のNYCで一世を風靡したヒップな精神分析の啓蒙をめざす狂気専門家のブログです。

種子法廃止 と 世界文明の終焉

農業も、経済も私には専門外のことなので、手をつけるのが億劫でくすぶっておりました。

 

が、頑張ってみようと思います。

 

何で種子法廃止が最悪の事態なのか。

 

この方の解説を参考にしました。 

https://peraport.milliwalk.com/20_05_20/

 

タネをまけば農作物が採れる。

自分で育てた作物のタネを次の年まで取っておけば

又翌年作物を育てられる。

そのタネを友達に分ければ友達も

農作物を育てられる。

 

その「自由」がなくなることは

恐ろしいことです。

 

前年取っておいた種を蒔いても

食べて美味しい作物が育たないように品種「改良」が進み

そんな「当たり前」なことはもう既にできない

という話はありますが…

 

種子法では

 

日本人の主食である

米だけは

国が開発改良する権利を有する

(米のタネの権利は国が持つ)

 

という「規制」がかかっていたのが

種苗法では

 

民間企業が米のタネを開発して良いですよ

 

となったことで物議を醸しています。

 

アメリカでは

バナナやいちご、オレンジ等の果物を

デルモンテやドール、サンキストの様な

モンスターコングロマリット

独占しています。

 

欧米では

小麦やとうもろこしは

モンサント社登録商標をした

GMO製品しか作付けできない状況になっている

という話を聞きます。

 

しばらく前になりますが

在来種を育てる中小農家はモンサント社に摘発され

賠償金を払って廃業か

モンサントの種苗を買って農業を続けるかを

選択しなければならない。

隣の大農場で育てるモンサント種との交配が進むため

「在来種」が「モンサント種」になってしまうから。

というコワいドキュメンタリーを見ました。

 

アメリカで検索しても上がってきません。

 

モンサント反対運動や

アメリカの種苗法の分かり易い説明も

上がってきません。

 

いかにモンサントがコワイか、まとめてある記事がありました。*1

門サントF1種裁判 モンサント社の悪質さ、恐ろしさを調べていると、・・ アメリカで「野菜栽培禁止令」発令! - HDD

 

 

 

アメリカの原住民は

イギリス人を受け入れた時

土地の所有という概念を持たなかった、

と言います。

その為白人が勝手に決めた土地法により

「合法的に」故郷を追われ流浪することになりました。

 

日本の地方自治体が開発した

米のタネの「利権」を

民間企業に与える

というのは

誰のモノでもなかった

アメリカ原住民の土地を奪い、

彼等を排斥した

植民地政策や

好きな歌を歌い奏でる自由を奪う

JASRACの「規制」に通じるモノが

あるのではないでしょうか。

 

日本のシャープも

韓国の企業に買われてしまいました。

 

種苗法は表向き

日本人の開発した種苗を

欧米ジャイアントに

「所有」されることを危惧し

「守ろう」としながら

逆に「合法的」に

カネで買われてしまう選択肢を生む

悲劇的な結末を招く悪法になりえる

と私は信じます。

 

倫理にも論理にも欠けると

世界中で批判を浴びるトランプ政権に寄り添う日本には

欧米コングロマリットによる

合法的経済植民地化の流れを止める事はできないでしょう。

 

トランプ政権移行期に

消費者がトランプ製品を扱う

売店をポイコットする不買運動が起こりました。

 

株価にも影響を及ぼすインパクトを

消費者はまだ持っています。

 

購買力は政治力です。

 

今、日本人が

邪悪なモンサントが開発しバイエルが売る

ラウンドアップを使わないで作った野菜や米しか買わない

という声を上げ

農家の方々がそれに応じなければ

日本も

実質的には欧米の経済的植民地支配に屈する

南米の二の舞だと私は思います。

 

アメリカの種子法の問題は、

邪悪なモンサントだけにカネが集まる

という単純なモノではありません。

モンサントに投資する証券、銀行、

更には、安価な小麦でジャンクを売るマクドナルドや

ネスレナビスコ(…も身売りしてモンデリーズになってる)への

富の集中の一端をも担っています。

 

欧米でのGM種は

作物の味よりも

農産物を育てやすくし

流通に耐え、長持ちさせるための改良でもあります。

 

アメリカの果物野菜は

やたら固くていつまでもキレイですが

中から腐り

いつのまにか冷蔵庫の中で溶けます(実体験。

 

その昔

オレンジの輸入が解禁になった時

アメリカからの輸出用オレンジは

どうせ日本人が食べるからと

発がん性のあるワックスや防腐剤をガンガン使っている。

という噂が流れました。

 

日本人が食べるから、発ガン性物質漬けなのではありません。

 

サンキストやデルモンテ等のメガ農産物ブランドは

商品が長持ちすればする程利益が安定する為

安全性や鮮度などクソくらえな

果物や野菜を

無頓着でポジティブな

アメリカンにガンガン提供しています。

 

アメリカに

新鮮な果物野菜などありません。

 

野菜や果物が日本のモノよりも

はるかに長持ちする印象です。

オランダや、南米から輸送され

食卓に並ぶまで、何日かかるのかわかりませんが

ピンピンしています。

冷蔵庫で1週間とか、平気でもってます。

下手すると

ブロッコリーがひと月以上もちます(突然溶けましたが…

 

トランプ政権に移行してから、

傷みやすかったベリーが全然腐らなくなりました。

アメリカでは

収穫後(ポストハーベスト)に使う

防腐剤、防カビ剤の規制も

ググってみても

さっぱり上がってきません。

 

みかんの袋に

「よく洗ってから、食べること」

みたいな但し書きがついています(怖い。

 

見かけはきれいなのに

かび臭く

中心から腐っている野菜や果物も

増えたように感じます。

 

とても怖いです。

 

長持ちするということは

廃棄しなければならない可能性が減るということです。

 

古いモノでも見かけがきれいなら

いつまでも売れますからね。

 

このままでは

きっと、見かけはきれいでも、

カビ臭い野菜や果物が

日本のスーパーや、コンビニにも並ぶことでしょう。

 

国民の健康と安全を守るハズの政府は、

大企業の利益を守ることを優先し、

機能不全に陥っています。

 

資本主義と民主主義は両立しないことを

アメリカの現状は如実に表しています。

 

消費者が目先の損得や

(いつまでも腐らない食べ物の)利便に惑わされず、

生産者に適正な価格を支払うことを念頭にモノを買えば、

NASAのレポートにもある

やっぱり人類は滅亡することがNASA出資の調査で判明。資源浪費と貧富二極化で | ギズモード・ジャパン

世界文明の破滅の2大要因

貧富の格差と資源の枯渇に

歯止めを掛けることもできるのではないでしょうか。

 

ちなみに

モンサント社は、

ベトナム戦争で使われた枯れ葉剤を作ってボロ儲けした会社が前身となっており

欧米では死神の企業と呼ばれていましたが

チクロン作ったバイエルに買われるってエゲつないな

 

このモンサントの汚名を捨てて

利権だけはガッツリ掴んで

身売りするアメリカン のやり方は

製薬業界でも

ロシュにタミフルの汚名を着せて

自分は利権でボロ儲けする

ギリアドのやり方を彷彿とさせますね。

 

neofreudian.hatenablog.com

 

 

消費者が一致団結して

「少し不便でも買わない。」

「少し高価でも生産者に還元する」

と決断しない限り、環境汚染も貧富の差も進むばかりでしょう。

 

モンサントについては、この記事でもちょっと触れました。

カネはリビドーの象徴? - 精神分析のススメ

 

欲望の充足と富の再分配の文脈で、精神分析のススメもしてみました。

世界文明 と 欲動の鬱憤 - 精神分析のススメ

 

Manu Chao 好みな私です。最近、お年を召されたなーと、感じますが、この

モンサント反対の歌

Te lo digo te lo canto! Fuera Monsanto! サイコー。

www.youtube.com

 

*1:ベトナム戦争枯葉剤を開発した

モンサント

世界中でラウンドアップの発がん性が問題視され

集団訴訟が勃発する前夜

第二次大戦でチクロンを開発した

ドイツのバイエルに身売りして

華麗な変身を遂げましたが…

https://www.afpbb.com/articles/-/3186001?page=3