精神分析のススメ

1970年代のNYCで一世を風靡したヒップな精神分析の啓蒙をめざす狂気専門家のブログです。

ハゲもヒゲも駄目ってどういうことよ?

日本の男性は、母親回帰願望が過ぎて大人の男になれない、と言う話を何回かしてきましたが、この男性全身脱毛の話、怖すぎです。

 

https://gorilla.clinic/cms/informationnews/horie_shibata_taidan/

 

スポーツ選手がつるつるだと効率良い、とか、芸人が話題をとるために、とか、堀江さんが髭そる時間も惜しい、って言うのなら納得できますが、美意識、となるとちょっと怖い。日本男子の草食化とか言ってますが、それって結局は髪の毛ふさふさ、ほっぺはつるつる男の子回帰願望ってことじゃあないですか?全くもって恐ろしい。し、哀しくなってしまいます。

 

学生時代、ギリシャ人の友達が、20台前半という若さでカッパ禿げてて、てっきり30過ぎていると思い込んだ私がとても失礼な発言をしたら、「僕は頭をいつも使ってるから、早く禿げたんだ」と、堂々とおっしゃりました。

 

(ちなみに、彼は、現在世界で理解できる人が20人くらいしかいない、と言われている「ひも理論」を説く最先端の理論物理学者として活躍しておられます。私のような、下々の者とは比べ物にならないくらい頭を酷使しておられます。が、相変わらずカッパさんで、つるつるにはならないようです。ということは、どれだけ頭を使っているかは、禿げ度には関係ないのでは、という疑惑に駆られますが流石に深く追求することは避けております。)

 

自分のハゲに対する偏見を恥じ入ると共に、彼の禿げている事に対する卑屈感がまるでないことに、格好良すぎる、と感服したのですが、今回の某政治家の「ハゲ」暴言といい、日本人のハゲに対する否定的感情っていったい何なんでしょう。

 

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宗教(坊さん)に対する嫌悪感なんでしょうかねえ。

 

ちなみに、欧米でもハゲ防止薬、みたいなのは人気です。トランプ大統領も、ハゲ隠しているだろう、指が小さいのはちんも小さい証拠だろう、と揶揄されていますし。ハゲが、「男性性の欠如」と看做されていることは事実です。

 

が、日本のように、子供同士でハゲをネタにいじめる、というのは、聞いたことがありません。

 

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やはり、「汚い大人」になってはいけない、という幻想が背後にあるように感じます。(ちょっと気になったのですが、マルコメ味噌の宣伝は今でも坊主頭の少年たちなのでしょうか?)

 

髭について言うならば、欧米人は体毛ふさふさ、ヒゲもじゃもじゃですから、髭の手入れを入念にする方も沢山おられます。紳士の為のおしゃれな髭剃りサロンも見かけます。が、あんまりお手入れされた髭はナルシシズムが滲み出て私は見ていて時折、恥ずかしくなります。

 

アメリカの女性は、無駄毛の処理に余念がありません。糸で眉毛や口ひげを取り除くサロンがあちこちにあります。

 

とはいえ、口元や、脇の下がふさふさしている女性もたまにはおられます。そういう場合は、ヨーロッパの方か、フェミニストオーラががんがん出ているか、で、後者の場合はちょっと引いてしまいますが、基本的には男性も女性も自然体が一番だと思っております。

ので、無駄毛を美しくない、とか、ハゲをみっともない、と決め付けるのは、男女の健全な自己イメージの育成を損なうもの、ひいては、人間性を損なうものとして、恐るべき現象ではないか、と思ってしまうのです。

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